第4章 指導教員候補を研究方法まで読む
東京大学 大学院薬学系研究科 共通案内(薬科学専攻・薬学専攻の出願先選択)の院試対策講座から、薬科学専攻の三分野から具体的な候補を比較します。
- 対象年度
- 2027年度
- 公式情報確認
- 2026年8月24日
- 公開本文
- 1,320字
- 参照資料
- 12件
三人の候補を比較する
役職、専門、授業、最近の研究、課程を一人ずつ示します。
本書による説明:金井求教授(有機合成化学)
複数の一次資料を受験生が比較しやすい形に言い換えた本書による説明です。
金井求教授は、2026年7月1日現在の薬科学・有機薬科学の有機合成化学教室に所属します。公式紹介は、触媒反応による複雑分子合成、クリーンで頑健な短工程合成、生体内で酵素を代替する化学触媒による創薬を研究課題に挙げています。2026年度時間割では基礎薬科学特論I~IVの担当教員群に氏名があり、2025年のJACS論文ではアザアントラキノンを用いた光誘起電子移動型触媒で多様なカルボン酸を選択的に変換しています。
教育研究組織上は薬科学専攻の有機薬科学に属するため、修士・博士後期の指導候補です。ただし、個人の2027年度受入可能人数は公開表だけでは確定せず、面談時の確認事項です。
本書による説明:青木淳賢教授(衛生化学)
複数の一次資料を受験生が比較しやすい形に言い換えた本書による説明です。
青木淳賢教授は、薬科学・生物薬科学の衛生化学教室に所属します。公式紹介は、リゾリン脂質の受容体機能、新しい脂質リガンド、リン脂質の合成と恒常性を主な課題とし、質量顕微鏡と質量分析計を使うと説明しています。2026年度時間割では基礎薬科学特論の担当教員群に氏名があり、2026年Journal of Lipid Research掲載論文では、重水素標識を利用して多価不飽和脂肪酸がリン脂質へ取り込まれる位置を解析しています。
教育研究組織上は薬科学専攻の生物薬科学に属するため、修士・博士後期の指導候補です。脂質という対象だけでなく、質量分析、標識、空間分布という方法が自分の計画に必要かを比べます。
本書による説明:北川大樹教授(生理化学)
複数の一次資料を受験生が比較しやすい形に言い換えた本書による説明です。
北川大樹教授は、薬科学・生物薬科学の生理化学教室に所属します。公式紹介は、中心体複製、細胞分裂、非コードRNA、がん細胞生物学を研究課題とし、細胞生物学、生化学、分子生物学、生物物理、構造解析、シミュレーションを組み合わせると説明しています。2026年度時間割では基礎薬科学特論の担当教員群に氏名があり、2025年Nature Communications論文では、DNA複製装置が中心体の予定外複製を二重に抑える仕組みを報告しました。
教育研究組織上は薬科学専攻の生物薬科学に属するため、修士・博士後期の指導候補です。細胞分裂像を観察したいだけでなく、どの因子を操作し、どの対照群と時間点で因果を確かめるかまで面談で説明できると適合を判断しやすくなります。
大学が公表していない情報:候補別の設備利用と受入枠
2026年8月24日時点の大学公開資料では確認できないため、推測で補っていません。
研究科は共用施設の機器分類を公表していますが、金井・青木・北川各研究室の大学院生が、どの機器を、何時間、どの料金・優先順位で使えるかを一人ずつ示した公開表はありません。また、2027年度教員一覧は「教室の受入可能限度があるため全員を受け入れられない場合がある」と記していますが、教員別の残り人数は公表していません。設備の存在を、自分が自動的に利用できる保証へ読み替えていません。
面談で比較する内容
研究対象だけでなく方法と実行条件を確かめます。
本書の提案:教員比較を五列にする
大学が指定する答案や準備手順ではなく、公開資料に基づく本書の提案です。
候補ごとに、①研究対象、②操作・測定法、③必要な設備と試料、④修士2年または博士課程で完了できる範囲、⑤最近の論文で次に残った問い、の五列を書きます。たとえば「創薬に興味がある」は三人に当てはまりますが、「カルボン酸の触媒変換を設計する」「脂質の位置情報を質量分析で測る」「DNA複製と中心体複製を細胞時系列で分ける」なら研究方法が異なります。面談では希望テーマを固定した依頼にせず、研究室で実行できる問いへどこまで修正できるかを話します。
この章で確認した一次資料
公開本文の作成にあたり、以下の資料を確認しました。入試条件は変更されるため、出願時は必ず大学の最新情報と照合してください。
- 2027年度 薬学系研究科担当教員研究分野一覧
東京大学大学院薬学系研究科|資料:2026-03-25現在|確認:2026-08-24|参照箇所:全2頁:教員、役職、研究分野、教室、受入上限注記
- 大学院入試 よくある質問
東京大学大学院薬学系研究科|資料:2026-08-24時点|確認:2026-08-24|参照箇所:出願前面談、教室定員、過去問題
- 東京大学大学院薬学系研究科組織規則
東京大学|資料:2026-08-24時点|確認:2026-08-24|参照箇所:第2・3・9条:2専攻、講座、協力組織、附属施設
- 2026年度 大学院薬学系研究科授業時間割(前年教育資料)
東京大学大学院薬学系研究科|資料:2026年度|確認:2026-08-24|参照箇所:基礎薬科学特論I~IV、薬科学特別研究I・II、薬学特別研究
- 教室紹介・教育研究組織
東京大学大学院薬学系研究科|資料:2026-07-01現在|確認:2026-08-24|参照箇所:薬科学と薬学の教室・現職教員
- ワンストップ創薬共用ファシリティセンター概要
東京大学大学院薬学系研究科|資料:2026-08-24時点|確認:2026-08-24|参照箇所:質量分析・構造解析・生体機能解析の3分野
- ワンストップ創薬共用ファシリティセンター機器一覧
東京大学大学院薬学系研究科|資料:2026-08-24時点|確認:2026-08-24|参照箇所:分類別共用機器
- 金井求
researchmap|資料:2026-04-16更新表示|確認:2026-08-24|参照箇所:所属、研究分野、2025年論文
- Azaanthraquinone PCET Catalysis Enables Chemoselective Decarboxylative Functionalization of Diverse Carboxylic Acids
Journal of the American Chemical Society / PubMed|資料:2025-10-23電子公開|確認:2026-08-24|参照箇所:DOI 10.1021/jacs.5c10807、東京大学薬学系研究科有機合成化学
- Spatial mapping of PUFA incorporation into phospholipids with bisallylic deuteration
Journal of Lipid Research / PubMed|資料:2025-12-31電子公開|確認:2026-08-24|参照箇所:DOI 10.1016/j.jlr.2025.100971、東京大学衛生化学
- 北川大樹
researchmap|資料:2025-12-17更新表示|確認:2026-08-24|参照箇所:所属、細胞生物学、中心体、論文
- The DNA replication machinery transmits dual signals to prevent unscheduled licensing and execution of centrosome duplication
Nature Communications|資料:2025-09-08|確認:2026-08-24|参照箇所:16:7799、DOI 10.1038/s41467-025-63002-3