第4章 法・政治系の研究計画書を組み立てる
大阪大学 大学院 国際公共政策研究科 国際公共政策専攻の院試対策講座から、公式の要求を土台に、問い、概念、資料、方法、限界を6ページへ収める本書の設計法を示します。
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- 院試クラウド編集部
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- 2027年度
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- 1,389字
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テーマ紹介から検証可能な研究計画へ
法学の規範分析と政治学の経験的説明を混ぜず、必要なら役割分担を示します。
公式が求めるのはテーマ・問題意識・方法論の論理
大学公式の事実です。
アドミッション・ポリシーは、入学後に研究したいテーマ、その背景にある問題意識、研究方法を論理的・説得的に論じるよう求めています。公共政策課題の例は平和、安全保障、環境、経済発展・開発、人権です。研究計画書は研究目的と内容を含み、二次の口述はこの計画を中心に行われます。
規範分析・因果説明・事例研究を平易に区別する
複数の公式資料を整理した本書による説明です。
規範分析は、条約や判例、制度目的などを根拠に『どの解釈や制度が正当か』を論じる方法です。因果説明は、『ある条件が結果を変えたか』を理論と観察資料で確かめる方法です。事例研究は、一つまたは少数の国・制度・紛争を詳しく追い、仕組みや経路を明らかにします。公式の研究分野と教員研究をこの三つに整理すると、法学と政治学を同じ言葉で曖昧に語るのを避けられます。
法学型か政治学型か、主軸を一文で宣言する
大学の指定や評価基準ではない本書の提案です。
研究計画の冒頭で、主軸を『国際人権法上の義務と制度の正当性を条約・実行から検討する法学型』または『国連介入が紛争後の政策へ及ぼす仕組みを事例・データで説明する政治学型』のように一文で示します。両方を使う場合も、法的評価が中心なのか、政治過程の説明が中心なのかを決めます。これは本書の整理方法であり、OSIPPが研究計画の型を二種類に限定しているわけではありません。
大きな関心を答えられる問いへ狭める
大学の指定や評価基準ではない本書の提案です。
『人権を守りたい』ではなく、『人権条約機関の勧告を国内議会が審議する制度は、勧告の受容理由をどう変えるか』のように、対象、行為、結果、範囲を含む問いへ狭めます。政治学なら、『国連平和維持活動の縮小後、保健支出が維持される条件は何か』のように比較可能な結果を置けます。用語を定義し、誰のどの行動を、いつ、どこで観察するかを一文ずつ書くのが本書の提案です。
主張ごとに使う資料と判定手順を置く
大学の指定や評価基準ではない本書の提案です。
法学型なら条約本文、条約機関の判断、国内法、議会資料、裁判例を区別し、法的拘束力の有無と解釈手順を書きます。政治学型なら国連文書、紛争・制度・予算データ、一次記録、既存研究を挙げ、変数や事例選択の理由を書きます。引用資料の量ではなく、『この資料のどの観察が、どの主張を支持または反証するか』を対応させます。教員の論文は方法の見本であり、その結論を自分の仮説として写すものではありません。
二年間で入手できる資料と限界を書く
大学の指定や評価基準ではない本書の提案です。
公刊条約や判例で完結するのか、議会議事録、現地調査、聞き取り、契約データが必要なのかを分けます。利用許可が未確認の資料は『使える』と断定せず、代替資料と縮小案を示します。因果効果まで言える設計でなければ、関連、過程、制度比較など到達可能な結論へ言い換えます。研究倫理、言語、期間、データ欠損を一段落で説明すると、方法の限界を理解していることが伝わります。
6ページを問題・先行研究・方法・貢献へ配分する
大学の指定や評価基準ではない本書の提案です。
本書では、1ページ目に問いと重要性、2ページ目に先行研究と未解決点、3~4ページ目に資料・方法・比較設計、5ページ目に予想される学術的・政策的貢献と限界、6ページ目に実施工程と参考文献を置く案を勧めます。図表、脚注、参考文献も6ページに含まれるため、装飾より論証を優先します。この配分は大学指定ではなく、所定の字数とページ数を守るための本書の例です。
第一・第二希望は問いと方法の対応表で比べる
大学の指定や評価基準ではない本書の提案です。
候補ごとに、所属専攻、2027年度指導可否、研究対象、主な資料、分析方法、自分の計画との共通点、計画側で補う知識を一行にします。髙田准教授なら国際人権法の規範・制度分析、前川准教授なら紛争と平和構築の理論・実証が主要な比較軸です。第二希望を別専攻から選ぶ場合も、名前だけでなく研究方法の接点を書きます。これは受入れ可能性や合格可能性の予測ではありません。
この章で確認した一次資料
公開本文の作成にあたり、以下の資料を確認しました。入試条件は変更されるため、出願時は必ず大学の最新情報と照合してください。
- 2027年度 博士前期課程 学生募集要項
大阪大学大学院国際公共政策研究科|資料:2026年4月(入試ページでは2026年4月30日更新)|確認:2026-09-05|参照箇所:PDF全16ページ。p.1アドミッション・ポリシー、p.2募集人員・第一希望教員と専攻・日程、p.4~6英語・研究計画書・検定料、p.7~9選抜・オンライン口述・発表、p.11願書を確認した。出願前の教員連絡・承諾をすべての志願者に求める記載と、受験者ごとの口述開始時刻・所要時間は確認できない。
- 教員スタッフ 研究分野(2026年9月3日現在)
大阪大学大学院国際公共政策研究科|資料:2026年9月3日|確認:2026-09-05|参照箇所:PDF全3ページ。国際公共政策専攻の所属教員、専門分野、2027年度に指導教員となれない教員を示す*印を確認した。出願前の教員連絡、2027年度の担当授業・時間割、個別の指導・受入れ条件、設備・データ・フィールドの利用条件はこの表の確認対象ではない。
- 入学案内・研究分野
大阪大学大学院国際公共政策研究科|資料:2026年9月5日確認|確認:2026-09-05|参照箇所:「入試情報」「研究分野」「法学分野」「政治学・国際関係論」「経済学分野」「8つの特徴」。法・政治・経済の対象と方法、学際性、実践性を確認した。
- 履修概要/研究支援
大阪大学大学院国際公共政策研究科|資料:2026年9月5日確認|確認:2026-09-05|参照箇所:「01 指導教員」「02 学位取得要件」「03 開講科目」。入学後の指導教員、30単位以上、修士論文と口頭試問、講義・演習・プロジェクト演習、履修上限とGPAを確認した。
- 2026 Course Handbook
大阪大学大学院国際公共政策研究科|資料:2026年4月|確認:2026-09-05|参照箇所:PDF p.5~8(冊子p.1~4)の2026年度博士前期課程授業科目、冊子p.43・46~50の履修方法、30単位の内訳、GPA、研究演習、指導教員を確認した。掲載は2026年度科目であり、2027年度の教員別担当授業・時間割ではない。
- 髙田陽奈子 教員紹介
大阪大学大学院国際公共政策研究科|資料:2026年9月5日確認|確認:2026-09-05|参照箇所:准教授、国際法。国際人権法、人権条約機関と国家機関、国家機関間規範、民主的正統性を確認した。2027年度の担当科目・時間割、設備・データ利用条件、個別の指導・受入れ条件は掲載内容から特定できない。
- 前川和歌子 教員紹介
大阪大学大学院国際公共政策研究科|資料:2026年9月5日確認|確認:2026-09-05|参照箇所:准教授、国際関係論・紛争解決学・平和研究。内戦、第三者介入、国連平和活動を理論的・実証的に研究することを確認した。2027年度の担当科目・時間割、フィールド・データ利用条件、個別の指導・受入れ条件は掲載内容から特定できない。
- 髙田陽奈子准教授の著書刊行
大阪大学大学院国際公共政策研究科|資料:2026年|確認:2026-09-05|参照箇所:人権条約における主体と規範の多元化を扱う英語著書の刊行を確認した。研究に用いるデータ・資料や設備の利用条件、2027年度担当授業、個別の指導・受入れ条件は掲載対象ではない。
- 2026年6月 教員研究成果
大阪大学大学院国際公共政策研究科|資料:2026年6月|確認:2026-09-05|参照箇所:前川和歌子准教授らの国連平和維持活動とアフリカの保健支出に関する実証研究を確認した。フィールド・データ・設備の利用条件、2027年度担当科目、個別の指導・受入れ条件は掲載対象ではない。