第2章 筆記試験の全体設計
名古屋大学 大学院工学研究科 化学システム工学専攻の院試対策講座から、基礎2科目必答と専門4分野中2問を、試験時間と学ぶべき概念から理解します。
- 対象年度
- 2027年度
- 公式情報確認
- 2026年8月29日
- 公開本文
- 1,355字
- 参照資料
- 3件
基礎と専門の選択構造
何を全て解き、どこで選ぶかを最初に固定します。
大学公式の事実:基礎3時間・専門2時間
2027年度募集要項の時間割と解答条件です。
一般選抜では、基礎が2026年8月18日の3時間、専門が8月19日の2時間です。基礎では数学と物理化学の両方に解答し、専門では4分野から2問を選びます。
大学公式の事実:基礎は数学と物理化学の両方
募集要項PDFの先頭から数えた24ページに列挙された基礎範囲です。
数学の範囲は微分積分、常微分方程式、線形代数、ベクトル解析です。物理化学は熱力学の法則と熱力学量、相平衡と状態図、酸化還元を含む化学平衡です。どちらか一方を選ぶ制度ではありません。
大学公式の事実:専門は4分野から2問
2027年度募集要項の専門解答条件です。
専門は固体物理学、流動と伝熱、反応工学、材料の力学から各1問が出され、そのうち2問を選択します。4分野全てを解答する制度でも、化学系2分野だけを必ず選ぶ制度でもありません。
本書による推定:二つの主軸と一つの予備を育てる
公表された選択数だけから学習配分を限定して推定しています。
4分野中2問という制度から、本書は得意な2分野を主軸にし、当日の相性に備える1分野を予備にする配分を推定します。2027年度の難度、配点、合格最低点、出題重点を予測するものではありません。
数学を現象の言葉として使う
四領域を反応器・輸送現象・材料へ結び付けます。
大学公式の事実:数学の四領域
公表範囲と非公表部分を分けています。
数学の公表範囲は、微分積分、常微分方程式、線形代数、ベクトル解析です。募集要項は個別単元の配点や出題順を公表していません。
本書による説明:微積分は局所速度と全体量を往復する
公表数学範囲を化学システムの現象へ結ぶ説明で、個別出題の予告ではありません。
微分は温度や濃度がある場所でどれだけ変わるかを表し、積分は小さな流束や反応速度を装置全体で足し合わせます。式を解くときは、何を時間や位置で変化させているかを先に言葉にします。
本書による説明:微分方程式は蓄積・流入・流出・生成の収支
数学と反応工学に共通する収支の読み方です。
反応器内の濃度変化は、蓄積=流入−流出−反応消費の形で表せます。定常なら蓄積が0になり、非定常なら時間微分が残ります。常微分方程式では初期条件を入れて一つの変化へ絞る意味まで確認します。
本書の提案:数式を五段で見直す
数学四領域を横断する本書の答案点検法です。
答案は「対象系」「仮定」「支配式」「計算」「単位を伴う結論」の五段で見直します。行列なら未知数の数、ベクトル解析なら向き、積分なら区間、微分方程式なら初期・境界条件を確認します。
物理化学を三つの平衡で整理する
熱力学量、相平衡、化学平衡を因果関係で読みます。
大学公式の事実:物理化学の公表範囲
2027年度募集要項に明記された範囲です。
物理化学の範囲は、熱力学の法則と熱力学量、相平衡と状態図、酸化還元を含む化学平衡です。募集要項は教科書名、公式集、個別反応系、配点を指定していません。
本書による説明:熱力学量は変化できる向きを判定する
募集要項の熱力学量を概念の役割で説明しています。
内部エネルギーは系が持つエネルギー、エンタルピーは流れを伴う過程で扱いやすい量、エントロピーは不可逆性を含む変化の向きを読む量です。温度と圧力が決まった系では、ギブズエネルギーの変化が自発性や平衡の判断に使われます。
本書による説明:状態図は安定な相を読む地図
相平衡と状態図の意味を18歳向けに言い換えた説明です。
相は固体・液体・気体のように性質が一様な領域です。状態図は温度、圧力、組成を軸に、どの相が安定か、二相が共存するかを示します。線の暗記だけでなく、自由度と物質収支を同時に確認します。
本書の提案:平衡計算は反応進行度で統一する
化学平衡の計算過程を見失わないための本書の提案です。
化学平衡では、反応進行度を一つ置いて各成分の初期量・変化量・平衡量を表にします。その後で活量または分圧・濃度を平衡定数へ入れ、酸化還元なら電子数と電荷も点検します。
専門2問を選ぶための比較軸
4分野を式・現象・実験量の三面で比べます。
大学公式の事実:専門4分野の名称
募集要項と公式問題例の分野名を照合しています。
専門の公式名称は、固体物理学、流動と伝熱、反応工学、材料の力学です。問題例PDFも同じ4分野の見出しを持ちます。
本書による説明:四分野は扱う主役が違う
公式分野名を基礎概念で対比した本書の説明です。
固体物理学は電子や結晶、流動と伝熱は運動量と熱、反応工学は反応速度と装置、材料の力学は荷重と変形を主役にします。ただし保存則、微分方程式、境界条件、次元解析は分野を越えて共通します。
本書の提案:各分野を同じ物差しで試す
選択分野を感覚だけで決めないための本書の比較法です。
各分野で短い問題を解き、①公式を再現できるか、②図から条件を読めるか、③単位を保てるか、④途中式を説明できるかを採点します。点数と所要時間を並べて主軸2分野を決めます。
大学が公表していない情報:分野別配点と最低点
公表資料にない評価情報を確定しないための境界です。
確認した2027年度募集要項と公式問題例では、4分野の分野別配点、採点基準、合格最低点、2027年度の出題テーマは公表されていません。問題例の掲載を出題予告として扱うこともできません。
この章で確認した一次資料
公開本文の作成にあたり、以下の資料を確認しました。入試条件は変更されるため、出願時は必ず大学の最新情報と照合してください。
- 2027年度 名古屋大学大学院工学研究科 博士前期課程学生募集要項
名古屋大学大学院工学研究科|資料:2026-04-17公開・2027年度入学|確認:2026-08-29|参照箇所:冒頭の入学者受入れ・選抜の基本方針と、PDFの先頭から数えた6、12〜24、26、32、34ページ。募集人員、A/B選抜、出願、英語、日程、試験範囲、9分野、修了要件
- マテリアル工学系3専攻群 大学院入学試験 問題例
名古屋大学マテリアル工学系専攻群|資料:PDFメタデータ2026-01-08・各セットの実施年度記載なし|確認:2026-08-29|参照箇所:PDF全31ページを画像確認。基礎①〜③・専門①〜③、問題訂正、空白ページを含む。公式表示は問題例で、頻度証拠・2027年度保証ではない
- 化学システム工学専攻 紹介
名古屋大学工学部マテリアル工学科・大学院工学研究科|資料:2026-08-29時点の現行表示|確認:2026-08-29|参照箇所:2講座と、循環システム工学から機能性マテリアル創成工学までの9教育研究分野