院試クラウド
出典付き・公開プレビュー

第6章 本書独自の練習問題と解答例

東京大学 大学院工学系研究科 原子力国際専攻の院試対策講座から、伝熱、放射線減衰、ベイズ推定、小論文を題材に、独自問題を解答・用語・誤答例まで段階的に解説します。

対象年度
2027年度
公式情報確認
2026年8月28日
公開本文
1,591
参照資料
10
01

独自問題A 一次の熱応答

微分方程式を、装置の温度変化へ結びつけます。

本書の提案

本書独自問題:温度の時間変化

公式数学の微分方程式と専攻の熱・安全・モデリングを参考に本書が作った独自問題です。

これは大学が公表した過去問ではない、本書独自の練習問題です。装置の温度T(t)が C dT/dt = P - h(T - T_a) に従い、C, P, hは正、T(0)=T_aとします。T(t)、定常温度、温度上昇が定常上昇の90%に達する時刻を求めてください。

本書の提案

本書独自解答例:指数応答

本書独自問題に対する非公式の解答例です。

θ=T-T_aと置くと dθ/dt+(h/C)θ=P/C、θ(0)=0です。よって T(t)=T_a+(P/h)(1-exp(-ht/C))。定常温度はT_a+P/h。90%条件から exp(-ht/C)=0.1なので t=(C/h)ln10 です。

本書の提案

本書の提案:単位と初期条件で検算

大学公式採点基準ではない、本書の検算手順です。

P/hは温度そのものではなく温度上昇です。指数の符号、C/hが時間の単位になること、t=0でT=T_a、t→∞でT=T_a+P/hを満たすことを確認してください。

本書による説明

本書の説明:時定数と定常温度上昇

公式数学の微分方程式と専攻分野をもとに、本書独自式の用語を説明しています。

C/hは応答の速さを表す時定数で、値が大きいほど定常状態へ近づくまで時間がかかります。P/hは定常状態で周囲温度から上がる温度差です。式の各項を物理量へ戻すと、計算結果を説明できます。

02

独自問題B 放射線の減衰

式を解くだけでなく、モデルの限界まで述べます。

本書の提案

本書独自問題:半価層と10分の1価層

原子力物理Eの放射線と物質の相互作用を題材に、本書が数値・設問を作った独自問題です。

これは大学が公表した過去問ではない、本書独自の練習問題です。単色光子線を I(x)=I_0 exp(-μx)、μ=0.20 cm^-1 と近似します。強度が半分、10分の1になる厚さを求め、この式だけでは評価できない現実の要因を二つ挙げてください。

本書の提案

本書独自解答例:3.47 cmと11.51 cm

本書独自問題の非公式解答例です。

半価層は x=ln2/μ=3.47 cm、10分の1価層は x=ln10/μ=11.51 cmです。現実の要因には散乱線、エネルギースペクトル、検出器効率、物質の不均一、幾何学的広がりがあります。

本書による説明

本書の説明:モデルは条件付きの道具

公式シラバスのテーマをもとにした本書のモデル読解説明です。

指数減衰式は便利ですが、どの粒子・エネルギー・物質・幾何条件で成り立つかを確認する必要があります。研究では、式を使うことと適用限界を述べることが一組です。

本書による説明

本書の説明:半価層と10分の1価層

公式シラバスの放射線と物質の相互作用を踏まえた、本書の用語説明です。

半価層は透過強度が入射強度の1/2になる厚さ、10分の1価層は1/10になる厚さです。どちらも材料と放射線エネルギーに依存するため、数字だけでなく条件を添えて使います。

本書の提案

本書の提案:減衰問題の典型誤りを避ける

大学公式の採点基準ではなく、本書独自問題の誤答防止策です。

μの逆数をそのまま半価層にせず、I/I_0を先に置いて対数を取ります。μの単位がcm^-1なら厚さはcmです。単色・一様という仮定を現実の全条件へ広げないことも確認してください。

03

独自問題C 警報とベイズ推定

感度90%でも、警報後確率は90%とは限りません。

本書の提案

本書独自問題:誤警報を含む異常検知

公式数学の確率分野と専攻のリスク・異常検知研究を参考に本書が作った問題です。

これは大学が公表した過去問ではない、本書独自の練習問題です。異常の事前確率1%、検知器の感度90%、異常がないときの誤警報率5%とします。警報が鳴ったとき本当に異常である確率を求めてください。

本書の提案

本書独自解答例:約15.4%

本書独自問題の非公式解答例です。

異常かつ警報は0.01×0.90=0.009、正常かつ警報は0.99×0.05=0.0495です。したがって P(異常|警報)=0.009/(0.009+0.0495)=0.1538…、約15.4%です。

本書による説明

本書の説明:事前頻度と誤警報を分ける

確率計算をリスク判断へ接続した本書の説明です。

感度が高くても、異常自体が稀で誤警報があると、警報後確率は大きく下がります。安全判断では感度、事前頻度、誤警報、見逃しと誤対応の損失を別々に見る必要があります。

本書による説明

本書の説明:感度・事前確率・誤警報率

公式数学の確率分野と専攻のリスク研究をもとにした、本書の用語説明です。

感度は異常があるとき警報する確率、事前確率は観測前に異常である確率、誤警報率は異常がないのに警報する確率です。警報後確率は、この三つを同じ分母へそろえて計算します。

本書の提案

本書の提案:条件付き確率の典型誤りを避ける

大学公式の採点基準ではなく、本書独自問題の誤答防止策です。

感度90%をそのまま答えにせず、正常者から生じる誤警報も分母へ入れます。10000件などの仮想集団に置き換え、異常かつ警報と正常かつ警報を数えると確認しやすくなります。

04

独自問題D 技術性能と社会条件

賛否より先に、評価軸と不確実性を置きます。

本書の提案

本書独自問題:600〜800字の小論文

専攻の教育目的と研究カテゴリから本書が作った独自小論文です。

これは大学が公表した過去問ではない、本書独自の練習問題です。「新型原子炉の研究投資を評価するとき、技術性能だけでなく社会的条件をどのように組み込むべきか。600〜800字で論じなさい。」

本書の提案

本書独自解答骨格:二軸とシナリオ

本書独自問題の非公式な答案構成例です。

結論を「技術性能と社会条件を別軸で比較する」と置きます。技術軸は安全・性能・廃棄物・期間・費用、社会軸は規制・地域受容・核セキュリティ・世代間負担・代替技術です。複数シナリオと感度分析で比較します。

本書の提案

本書の提案:事実・提案・推定を文ごとに分ける

大学公式採点基準ではない、本書の小論文構成提案です。

公式統計や論文の事実、本書または自分の評価基準、条件付きの推定を別文にします。数値化できない価値判断を隠さず、前提が変われば結論も変わり得ると書いてください。

REFERENCES

この章で確認した一次資料

公開本文の作成にあたり、以下の資料を確認しました。入試条件は変更されるため、出願時は必ず大学の最新情報と照合してください。