第3章 筆記範囲と公式問題例
名古屋大学 大学院工学研究科 物質プロセス工学専攻の院試対策講座から、数学と物理化学の双方必答、専門4分野から2問、公式『問題例』の読める範囲を、独自演習と区別して扱います。
- 対象年度
- 2027年度
- 公式情報確認
- 2026年8月29日
- 公開本文
- 1,783字
- 参照資料
- 4件
基礎部門は数学と物理化学の双方必答
片方を選ぶ試験ではないことを、範囲と学ぶ現象から理解します。
大学公式の事実:数学の出題範囲
列挙した分野名は2027年度募集要項PDFの先頭から数えた24ページによります。
数学の出題範囲は、微分・積分、常微分方程式、線形代数、ベクトル解析です。
大学公式の事実:物理化学の出題範囲
科目名と括弧内範囲を募集要項の表記どおり保持しています。
物理化学の出題範囲は、熱力学の基本法則と熱力学諸量、状態図を含む相平衡、酸化還元を含む化学平衡です。
大学公式を本書が平易に言い換え:数学だけ・化学だけでは終わらない
『数学と物理化学の双方』という公式構造を18歳向けに言い換えています。
基礎部門は数学か物理化学の一方を選ぶ方式ではなく、受験者が両方を解く方式です。数学を得意科目にしても物理化学を空白にできず、その逆もできません。
本書の提案:数学は四つの道具へ分けて診断する
大学の採点基準ではなく、学習開始時の本書の診断方法です。
微積分、常微分方程式、線形代数、ベクトル解析の各分野で、定義を言えるか、式を立てられるか、途中式を再現できるか、単位や極限で答えを点検できるかを別々に記録します。
本書の提案:物理化学は定義・式・単位・図の四点で学ぶ
公式範囲に沿って本書が提案する復習形式です。
第一・第二法則、Gibbsエネルギー、相図、平衡定数、酸化還元を、用語の定義、基本式、各量の単位、典型的な図の四点セットにします。式を暗記しただけで相の安定や反応方向を説明できない箇所を先に見つけます。
専門部門は4分野から2問を選ぶ
四つの分野を、扱う現象と必要な式の種類まで具体化します。
大学公式の事実:専門は4問中2問を選択
分野数、名称、選択数は2027年度募集要項によります。
専門部門には、固体物理学、流動と伝熱、反応工学、材料の力学の4分野があり、その中から2問を選んで解答します。4分野すべてを解く方式でも、1問だけを選ぶ方式でもありません。
大学公式の事実:固体物理学の範囲
2027年度募集要項に列挙された固体物理学の出題範囲です。
固体物理学の出題範囲は、結晶構造、X線回折、Schrödinger方程式、フォノン、比熱・熱伝導、電子構造と物性です。
大学公式の事実:流動と伝熱の範囲
募集要項に列挙された流動・伝熱項目を一つの見取り図にしています。
流動と伝熱の出題範囲は、レオロジー、流れの基礎方程式、管内の層流・乱流、流量計測、圧力損失と輸送、伝導・対流・放射、総括熱伝達、熱交換です。
大学公式の事実:反応工学の範囲
反応器の種類と移動現象・触媒の範囲を募集要項から整理しています。
反応工学の出題範囲は、反応速度論、回分反応器、連続槽型反応器、管型反応器、物質移動を伴う不均一反応、固体触媒反応です。
大学公式の事実:材料の力学の範囲
構造力学的な項目と材料強化の項目を、どちらも公式範囲として示しています。
材料の力学の出題範囲は、組合せ応力、はりの曲げ、応力・ひずみ、転位・すべり、金属の強化機構です。
公式『問題例』から読めること・読めないこと
31ページの公式資料を、年度別実施過去問や公式解答へ膨らませずに使います。
大学公式の事実:入手案内はウェブ掲載とする
入手方法一覧と現行リンク先の表示を照合した事実です。
工学研究科の入手方法一覧は、材料デザイン工学、物質プロセス工学、化学システム工学の問題をウェブに掲載すると案内し、マテリアル工学科の募集案内へつないでいます。募集案内は大学院入試問題例へのリンクを載せています。
大学公式の事実:実ファイルの表題は『大学院入学試験 問題例』
中央案内の『過去問』という分類より、実ファイル自身の表題と記載を優先します。
公開されている31ページのPDFには、基礎①〜③と専門①〜③の複数セットがあり、数学、物理化学、固体物理学、流動と伝熱、反応工学、材料の力学の問題例が収録されています。資料自身は実施年度を示していません。
大学公式の事実:数学例は計算対象が一種類ではない
問題文を転載せず、A09に現れる論点だけを要約しています。
数学の問題例には、関数の微分、定積分・重積分、極限、媒介変数で表された曲線、回転体の体積などが含まれます。
大学公式の事実:固体物理学例は構造・電子・振動・回折を横断
A09の三つの専門セットから論点を要約し、数値・図・問題文は転載していません。
固体物理学の例には、面心立方構造の充填率、Drudeモデルの電気伝導、原子間結合と電子分布、一次元格子振動、結晶構造因子と消滅則、粉末X線回折ピークの指数付けや格子定数が含まれます。
大学が公表していない情報:実施年度・配点・標準解答
公式問題例と、年度別の実施過去問・解答例との境界です。
A09の資料内では、各セットがどの実施年度の本試験に対応するか、純粋な作問例なのか、設問別配点、採点基準、公式標準解答を確認できません。『過去3年分の本試験と解答』などの表示には置き換えません。
本書独自の反応工学ミニ演習
公式範囲を使った独自問題で、式の読み方、立式、答え、誤り方を分けて練習します。
本書の提案:独自演習であることを最初に固定する
大学公表の過去問・問題例と本書独自問題を混同しないための境界です。
次の演習は大学が公表した過去問ではなく、本書が公式の反応工学範囲を学ぶために作成した独自演習です。出題実績、配点、難易度、採点基準を示すものではありません。
本書の提案:問題文を単位付きで読む
数値と条件は本書が作った練習設定で、A09の問題文ではありません。
定常運転する完全混合の連続槽で、Aが一次反応で減るとします。入口濃度2.0 mol/L、流量1.0 L/min、槽体積2.0 L、速度定数0.50 min⁻¹のとき、槽内濃度と転化率を求めます。まず体積と流量から滞留時間を作ります。
本書の提案:流入・流出・反応消費を一行に置く
立式の順序を見せる本書独自の解法例です。
定常状態の物質収支を『Aの流入-Aの流出-槽内での反応消費=0』と書きます。記号では QCA0-QCA-kCAV=0 です。完全混合なので、出口濃度は槽内濃度CAと同じだと置きます。
本書の提案:答えを濃度と転化率の二段で出す
本書独自演習に対する独自解答で、大学の公式解答ではありません。
滞留時間はV/Q=2.0 min、したがってkV/Q=1.0です。CA=CA0÷(1+kV/Q)=1.0 mol/Lとなり、転化率X=(CA0-CA)/CA0=0.50、つまり50%です。最後に濃度が入口より小さいことを点検します。
大学公式を本書が平易に言い換え:反応器名を図に変換する
募集要項の反応器名へ、新しい出題事実を足さずに平易な説明を付けています。
公式範囲にある回分、連続槽、管型は、流れ方の異なる反応器です。回分は材料を入れて時間変化を追い、連続槽は入口と出口があり中がよく混ざり、管型は入口から出口へ位置とともに状態が変わる、と図にして区別します。
本書の提案:よくある誤り1―単位をそろえない
独自演習での自己点検項目で、大学の採点コメントではありません。
速度定数がmin⁻¹なのに流量をL/sのまま使うと、kV/Qが無次元になりません。式へ数値を入れる前に、時間単位をminへそろえ、V/Qがminになることを確かめます。
本書の提案:よくある誤り2―管型の式を混ぜる
大学公表の正誤基準ではなく、本書独自演習の誤答防止策です。
完全混合槽では槽内と出口が同じ濃度ですが、管型では位置ごとに濃度が変わります。反応次数が同じでも設計式は装置の流れ方で変わるため、最初に反応器の図と仮定を書いてから積分式や代数式を選びます。
この章で確認した一次資料
公開本文の作成にあたり、以下の資料を確認しました。入試条件は変更されるため、出願時は必ず大学の最新情報と照合してください。
- 2027年度 名古屋大学大学院工学研究科 博士前期課程学生募集要項
名古屋大学大学院工学研究科|資料:2026-04-17公開・2027年度入学|確認:2026-08-29|参照箇所:PDFの先頭から数えた1〜2、6、12〜20、21〜26、32、34ページ。募集人員、A/B選抜、出願、全員提出・条件付き書類、英語、順位、日程、科目、会場、合格発表
- マテリアル工学科 募集案内
名古屋大学マテリアル工学科|資料:確認時点の現行掲載|確認:2026-08-29|参照箇所:大学院入試段落と問題例リンク。2025年度入試からのA/B選抜案内と大学院入学試験問題例
- 過去問の入手方法
名古屋大学大学院工学研究科|資料:確認時点の現行掲載|確認:2026-08-29|参照箇所:PDF全1ページ。マテリアル工学系3専攻はウェブ掲載と案内し、A05へリンク
- マテリアル工学系3専攻 大学院入学試験 問題例
名古屋大学マテリアル工学系3専攻|資料:実施年度の記載なし|確認:2026-08-29|参照箇所:全31ページ。表紙位置はPDFの先頭から数えた1、5、11、16、22、26ページ。基礎①〜③、専門①〜③の問題例