第4章 七研究分野から研究計画を作る
九州大学 大学院工学府 地球資源システム工学専攻の院試対策講座から、研究対象、測定・計算方法、判断基準、現場制約の違いから、研究室適合を考えます。
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- 院試クラウド編集部
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- 2027年度
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第4章 七研究分野から研究計画を作る
分野名の一致だけでなく、何を測り、どの結果で問いへ答えるかまで具体化します。
本書による説明:一つの資源課題には複数の研究分野が関わる
公式七分野を一つの資源開発過程へ対応させました。
例えば地熱開発では、地質調査で熱源・断層・岩石を読み、物理探査で地下構造を推定し、貯留層・坑井のモデルで流体と熱の動きを計算し、岩盤工学で掘削と安定性を考え、開発工学で安全・経済性を評価します。排水や副産物の処理には環境修復も関わります。七分野は互いに独立した箱ではありません。同じ課題を異なる測定・設計から見る専門です。
本書による説明:応用地質と物理探査は観察する情報が違う
公式分野の対象と方法を初学者向けに比較しました。
応用地質では、露頭、岩石・鉱物、年代、化学組成、地質構造などから資源の成因と分布を考えます。物理探査では、地震波、電気・電磁応答、重力など、地表や坑井で測れる物理量から地下構造を逆算します。どちらも地下を知る研究ですが、直接観察する資料と、モデルへ与えるデータが異なります。研究計画では「地下を調べる」だけでなく、使う観測量を書き分けます。
本書による説明:地球熱とエネルギー資源は流体・熱の評価尺度が重なる
二つの公式分野を研究目的と評価量の違いから説明しました。
地球熱システム学は、火山・温泉・地熱系、坑井、熱と流体の動きを観測・実験・計算で捉えます。エネルギー資源工学は、地熱、天然水素、石油・天然ガスなどの地下流体について、貯留量、生産性、回収、最適運用を評価します。研究対象は重なりますが、現象の理解に重心を置くか、生産・資源評価へ結び付けるかで問いの立て方が変わります。
本書による説明:開発・岩盤・処理は安全な工程の別段階を扱う
公式分野を工程と評価量の違いで整理しました。
資源開発工学は採掘・生産工程と経済性・安全管理、岩盤・開発機械は斜面・坑道・地下構造物の安定と機械、資源処理・環境修復は採取後の分離、回収、再資源化、汚染の浄化を中心に扱います。同じ鉱山を研究しても、生産量、変形・破壊、品位・回収率、水質など、測る量と成功条件が異なります。
本書の提案:研究室比較表は問い・対象・方法・判定・制約の五列にする
専攻の七分野と研究指導を基にした本書の研究室比較法です。
候補研究室ごとに、①解きたい問い、②岩石・地下流体・廃材などの対象、③現地観測・実験・数値計算などの方法、④仮説を支持・反証する測定量、⑤試料・設備・安全・期間の制約を一行で書きます。分野名や社会的意義だけで比べず、修士2年間で取得できるデータと判断方法まで並べます。これは本書の比較様式で、大学指定の研究計画書ではありません。
本書の提案:研究の問いは対象・変化・比較条件まで絞る
公式研究分野を具体的な検証可能な問いへ変える本書の手順です。
「地熱を研究したい」から始めるなら、「どの地域・坑井・貯留層を対象にするか」「圧力・温度・トレーサー濃度のうち何を測るか」「その値が運転前後やモデル間でどう変わるか」まで具体化します。トレーサーは、流体の移動を追うために加える目印の物質です。資源処理なら、対象物、回収したい成分、薬剤・微生物・粒度などの操作条件、品位・回収率・環境負荷の評価指標を書きます。まだ得ていない結果は将来形で記し、既知の事実と混ぜません。
本書の提案:志望理由作文は経験・問い・専攻適合・計画の順にする
公式作文主題と専攻教育を使った本書の文章構成案です。
約1000字の作文では、①これまでの履修・研究・現場経験、②そこから生じた具体的な問い、③九州大学の分野・方法と接続する理由、④修士課程の期間内で実行できる具体的な検証計画、⑤修了後にどう生かすか、の順に組む案を示します。教員名や論文名を挙げる場合は実際に一次資料を読み、在籍と内容を確認します。これは本書の構成案で、大学の採点表ではありません。
本書による説明:本書が確認した公式公開資料では、研究費・設備利用・現地調査・個別受入れは分からない
研究分野として公表された内容と、個人の研究条件を区別しました。
教員別の2027年度受入れ人数、研究テーマの空き、学生が使える装置・試料・データ、現地調査への参加、研究費、共同研究先は公開資料だけでは確定できません。研究分野の紹介に装置や現場が載っていても、入学した学生が必ず同じ条件で利用できるとは限りません。個別の実施可能性は事前相談で質問します。
この章で確認した一次資料
公開本文の作成にあたり、以下の資料を確認しました。入試条件は変更されるため、出願時は必ず大学の最新情報と照合してください。
- 令和9(2027)年度 九州大学大学院工学府修士課程 学生募集要項
九州大学大学院工学府|資料:2026年5月掲載|確認:2026-09-04|参照箇所:表紙、2~11頁、22頁、24頁、30頁。日程、募集人員、書類、英語、専門3科目、数学、作文、免除、第二志望、関連科目、実施状況。本書の確認対象には、科目別・口頭試問の時間と年度別問題本文への公開導線も含む。
- 大学院入試・工学府指導教員連絡方法
九州大学工学部・大学院工学府|資料:2026年9月4日確認|確認:2026-09-04|参照箇所:2027年度一般選抜の募集要項、紙の出願様式の請求方法、出願前に希望指導教員へ連絡する案内。本書の確認対象には、科目別・口頭試問の時間、研究設備の利用条件、年度別問題本文への公開導線も含む。
- 工学府 地球資源システム工学専攻
九州大学工学部・大学院工学府|資料:2026年9月4日確認|確認:2026-09-04|参照箇所:専攻概要、教育目標、四つの科目群、研究室・修士論文、学位論文基準、七つの教育研究分野、シラバス導線。本書の確認対象には、年度別問題本文への公開導線も含む。
- 地球資源システム工学部門 スタッフ
九州大学大学院工学研究院 地球資源システム工学部門|資料:2026年9月4日確認|確認:2026-09-04|参照箇所:教授・准教授・助教の氏名、職位、専門分野。個別研究室ページとの食い違いを避ける現行スタッフ一覧。本書の確認対象には、研究設備の利用条件も含む。
- 地球資源システム工学専攻 ディプロマ・ポリシー
九州大学大学院工学府|資料:2026年4月掲載|確認:2026-09-04|参照箇所:1~3頁。修士(工学)、資源探査・開発・利用・循環・環境修復・防災と、分析・問題発見・国際性に関する学修目標。
- 2026年度 岩盤工学特論第一 シラバス
九州大学|資料:2026年3月14日更新|確認:2026-09-04|参照箇所:M1・M2対象、2単位、選択、高等専門科目、英語・日本語併用。資源・地下空間開発に関する岩盤構造物の設計・施工。
- 研究者詳細 松本 光央
九州大学|資料:2026年9月4日確認|確認:2026-09-04|参照箇所:地球資源システム工学部門准教授、同専攻併任、地熱・流体資源の貯留層工学、天然水素、担当授業、論文。本書の確認対象には、掲載研究で扱う設備・データ・フィールドの利用条件も含む。