第6章 独自の完全混合反応槽(CSTR)演習
京都大学 大学院 工学研究科 都市環境工学専攻の院試対策講座から、槽内の濃度がどこでも同じと仮定する完全混合反応槽の物質収支を、本書独自の条件で解きます。
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- 院試クラウド編集部
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- 2027年度
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第6章 独自の完全混合反応槽(CSTR)演習
京都大学の過去問ではない演習から、移動・反応・装置設計の基礎を一つずつ確かめます。
本書の提案:独自CSTR演習の条件を読み取る
大学公表問題ではないこと、装置の意味、本書独自の数値条件を明示しました。
これは京都大学が公表した過去問ではなく、本書が環境装置の物質収支を確かめるために作った独自問題です。槽内の濃度がどこでも同じと仮定する完全混合反応槽(CSTR)を、流入と流出が一定の定常状態で考えます。条件は、流量Q=1000m³/day、槽容積V=500m³、流入濃度Cin=20mg/L、一次反応速度定数k=0.8day⁻¹です。完全混合なので槽内濃度と流出濃度が等しく、定常なので時間とともに増減する蓄積は0です。
本書の提案:流入から流出と反応消失を引く
本書独自問題の物質収支で、公式過去問の解法ではありません。
定常状態の物質収支を、0=Q×Cin−Q×C−k×V×Cと置きます。流入負荷はQ×Cin、流出負荷はQ×Cです。一次反応の単位容積当たり消失速度はk×Cなので、槽全体ではk×V×Cになります。反応項に流入濃度Cinを使わない点が重要です。未知数Cを含む二項を整理すると、Q×Cin=(Q+kV)×Cです。
本書の提案:流出濃度は14.3mg/L、除去率は28.6%になる
本書側で再計算した独自演習の数値解です。
C=Q×Cin/(Q+kV)へ数値を代入します。分母は1000+0.8×500=1400m³/dayなので、C=1000×20/1400=14.2857…mg/L、整理して14.3mg/Lです。除去率は(Cin−C)/Cin×100で、(20−14.2857)/20×100=28.5715…%、小数第1位までで28.6%です。流出濃度が0~20mg/Lの範囲に収まっており、入口濃度より低くなるという条件と矛盾しません。
本書による説明:滞留時間と単位を持たない積で結果を読み直す
公式範囲と現行科目領域を基に、本書が用語とモデル条件を説明しました。
水が槽内に平均してとどまる時間である水理学的滞留時間は、θ=V/Qです。今回は500/1000=0.5dayになります。反応速度定数との積kθ=0.8×0.5=0.4は、単位を持たない無次元の数です。物質収支はC=Cin/(1+kθ)とも書け、20/(1+0.4)=14.3mg/Lと再計算できます。これは完全混合・定常・一次反応という前提内の説明です。
本書の提案:時間単位、反応濃度、除去率の分母を点検する
本書独自問題の誤答防止項目です。
誤りやすいのは、kとQで使う時間単位をdayとhourのように混在させること、完全混合なのに反応項をkVCinと置くこと、除去率を流出濃度で割ることです。反応するのは槽内濃度Cで、除去率の分母は処理前濃度Cinです。最後に、濃度が負になっていないか、流入濃度を超えていないか、単位がmg/Lに戻っているかを見ます。これは大学の採点基準ではありません。
本書による説明:独自演習は完全混合・定常・一次反応に限られる
公式の環境装置・移動現象分野を基に、本書が単純モデルの限界を示しました。
実際の処理槽では、流れの偏り、温度変化、複数反応、微生物増殖、沈殿、吸着、流量変動などが関係する場合があります。この演習は、それらをすべて無視した基礎モデルです。14.3mg/Lという値を実際の施設設計へ転用したり、特定汚染物質の規制適合を判断したりすることはできません。式が成立する条件を答えに添えると、数値計算の適用範囲を示せます。
本書の提案:速度定数と槽容積を変えて感度を調べる
基礎式の理解を深める本書の追加練習です。
同じ式で、kを0、0.4、1.6day⁻¹へ変えた場合、Vを250、1000m³へ変えた場合を計算します。次に目標流出濃度を10mg/Lとして必要なVを逆算します。数値を変える前に、kまたはVが増えればCは下がると予想し、計算後に向きを照合します。最後に、濃度が時間とともに変わる場合の蓄積項V dC/dtを加え、定常式との違いを説明します。
本書の提案:10週間を基礎・選択・通し演習へ分ける
大学の指定ではない、本書の準備工程案です。
前半4週間は数学四分野と専門三分野を一巡し、語句を一文定義と式・単位に結びます。中盤3週間は公式過去問を時間制限なしで解き、解法を再構成します。後半3週間は数学90分、専門120分で通し、選択問題の判断時間も含めます。英語証明と志望区分相談はこの10週間より前から並行します。これは2027年度配点と日程を前提にした本書の一例です。
購入と完成版PDFの受取り
公開プレビューと購入後の納品方法を説明しています。
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この章で確認した一次資料
公開本文の作成にあたり、以下の資料を確認しました。入試条件は変更されるため、出願時は必ず大学の最新情報と照合してください。
- 2027年度 京都大学大学院工学研究科修士課程学生募集要項
京都大学大学院工学研究科|資料:2026年4月20日掲載|確認:2026-09-04|参照箇所:3~10頁、13~14頁、23頁。課程、募集人員、出願、費用、試験期間、発表、入学日。
- 2027年度 都市環境工学専攻修士課程入学試験詳細
京都大学大学院工学研究科|資料:2026年4月現在の教員表|確認:2026-09-04|参照箇所:1~7頁。志望区分、一般・特別選考、配点、出題範囲、英語、別途提出書類。
- 2026年度 京都大学大学院工学研究科 学修要覧
京都大学大学院工学研究科|資料:2026年度版|確認:2026-09-04|参照箇所:PDF23~24頁、印刷19~20頁。都市環境工学専攻の現行単位区分、セミナー、修士論文。
- 2024年夏実施 数学問題
京都大学大学院工学研究科都市環境工学専攻|資料:2024年夏実施|確認:2026-09-04|参照箇所:90分、200点、全4問。問題構成と分野を確認し、本文は転載しない。
- 2024年夏実施 専門科目問題
京都大学大学院工学研究科都市環境工学専攻|資料:2024年夏実施|確認:2026-09-04|参照箇所:120分。必須語句説明6問と、環境物理・化学・生物の選択6問中3問。