第5章 過去問の入手状況と独自練習問題
東京大学 大学院教育学研究科 総合教育科学専攻 教育学専修 教育学コースの院試対策講座から、大学の過去問、大学の解答、独自問題、独自答案を混ぜません。
- 対象年度
- 2027年度
- 公式情報確認
- 2026年8月24日
- 公開本文
- 1,848字
- 参照資料
- 8件
公式過去問について今、確実に言えること
販売場所は確認できますが、設問本文と解答例は公式URL上で確認できません。
大学公式の事実|過去問は文学部複写センターで販売
大学公式の事実です。出典の年度と掲載箇所を本文末の資料一覧で示しています。
2027年度入試Q&Aは、過去の入学試験問題を東京大学文学部複写センターで販売していると案内しています。場所は東大本郷構内の法文2号館地下、電話番号は03-3814-9301です。2021年度・2022年度入試は感染症対応で従来と異なる試験科目・解答方法だったため、利用時に注意するよう説明されています。
大学が公表していない情報|この公開章で扱える設問本文
大学が公表していない情報です。閲覧した一次資料からは確定できません。
今回アクセスできた大学公式URLは、総合教育科学専攻 教育学専修 教育学コースの過去問の設問本文を掲載していません。Q&Aは販売場所を示すだけで、実施日、課程、入試区分、出願分野、問題番号ごとの本文を再掲していません。そのため、この公開章では一問ごとの公式問題を作ったり、出典不明の画像や受験記の記憶を公式過去問として扱ったりしません。公式の問題冊子を入手できた後に限り、実施日、修士課程、入試区分、コース、分野、問題番号、原文掲載頁を付けて一問ずつ整理できます。
大学が公表していない情報|解答例・出題意図・配点
大学が公表していない情報です。閲覧した一次資料からは確定できません。
今回閲覧した2027年度募集要項、入試Q&A、コースページには、大学による模範解答、解答例、出題意図、採点基準、問題別配点が掲載されていません。したがって、以下の答案は大学公表の解答ではありません。大学の解答が見つかったように見せる表現は使いません。
本書による説明|作問者は推定しません
本書による説明です。複数の一次資料を受験生向けに読みほどいています。
設問本文を一次資料で確認できないため、作問者の推定は行いません。教員の在籍、授業、研究テーマ、論文が分かっても、それだけでは入試問題を誰が作ったかを示しません。今後、公式問題本文を入手して教員研究との類似を検討する場合でも、大学の発表ではないこと、在籍時期、文言の一致、別候補、反対根拠を示す必要があります。
本書独自の練習問題と答案例
募集要項の出題分野と現行授業を使って練習しますが、東京大学の過去問ではありません。
本書の提案|独自練習問題
本書の提案です。これは大学が公表した過去問ではなく、本書が作成した独自練習問題です。
災害の経験を学校教育で次世代へ伝えるとき、個人の記憶を一つの教訓へまとめることには、どのような教育的意義と危険があるか。教育哲学と教育史の観点を用いて論じなさい。
本書の提案|問題文の読み方
本書の提案です。これは大学が公表した過去問ではなく、本書が作成した独自練習問題の読み方です。
問題は、記憶継承が良いか悪いかを尋ねていません。「個人の記憶」「一つの教訓へまとめる」「教育的意義」「危険」という語の関係を読む必要があります。教育哲学では、誰の声が正しい記憶として扱われるか、学習者がどのように判断するかを考えます。教育史では、記憶がいつ、誰によって、どの教材や儀礼へ形づくられたかを問います。
本書の提案|答案の組み立て
本書の提案です。大学が示した採点基準や模範解答ではありません。
答案は、記憶継承の意義を認めた上で、単一化の危険を中心命題にします。第1段落で概念を定義し、第2段落で共同体の形成、被害の忘却防止、倫理的想像力という意義を書きます。第3段落で声の排除、後世の価値観による再構成、国家や学校による道徳化という危険を書きます。第4段落で複数資料の比較、証言の位置づけ、学習者の問いを残す授業を提案し、結論で条件付きの意義を示します。
本書の提案|具体的な答案例
本書の提案です。大学が示した採点基準や模範解答ではありません。
災害の記憶を教育で継承することには、過去の被害を忘れず、現在の社会が将来の責任を考えるための共通基盤をつくる意義がある。しかし、複数の経験を一つの教訓へまとめると、共有しやすさと引き換えに、語りにくい経験や教訓に合わない声が排除される危険がある。ここで記憶は、過去をそのまま保存したものではなく、後の時代の語り方、教材、記念行事、聞き手との関係の中で再構成されるものと考えるべきである。教育史の観点からは、どの証言が収集され、誰が教材を編集し、制度や社会状況の変化によって説明がどう変わったかを史料から検討する必要がある。教育哲学の観点からは、教師が正解の教訓を与えるだけでなく、異なる語りが衝突するときに学習者が判断し、他者の経験に応答する余地を残せるかが問題になる。したがって、継承を有意義にするには、証言、行政記録、新聞、作品など性格の異なる資料を並べ、事実関係と解釈を分け、語られていない経験の存在も示す授業が必要である。共通の教訓を完全に否定するのではなく、それを唯一の記憶として固定しないことが重要である。
本書による説明|答案で使う用語
本書による説明です。複数の一次資料を受験生向けに読みほどいています。
「集合的記憶」は、集団が過去を選び、語り、儀礼や場所を通して共有する過程を指します。「一次資料」は、研究する時代や出来事に直接かかわる証言、日記、行政記録、教材などです。「規範」は、何を望ましい、正しいと判断するかの基準です。「現象学的記述」は、経験を既成の分類へ急いで当てはめず、本人にどのように現れているかを丁寧に記述する方法です。
本書の提案|失点しやすい書き方
本書の提案です。大学が示した採点基準や模範解答ではありません。
災害教育は大切だという感想だけを書く、哲学者名を説明せず並べる、史料と後世の解説を区別しない、「多様な記憶を尊重する」で具体的方法を書かない、証言をそのまま客観的事実とみなす、といった書き方は失点しやすいです。意義と危険の両方に答え、二つの学問的観点を実際の分析に使う必要があります。
この章で確認した一次資料
公開本文の作成にあたり、以下の資料を確認しました。入試条件は変更されるため、出願時は必ず大学の最新情報と照合してください。
- 令和9(2027)年度 東京大学大学院教育学研究科修士課程学生募集要項
東京大学大学院教育学研究科|資料:2026年4月|確認:2026-08-24|参照箇所:1頁の選抜方針、2~3頁のコース別出題分野・募集人員、3頁の試験時間・日程、4~6頁の出願・書類・検定料、6~7頁の合格発表・入学費用・注意事項、9頁の口述実施方法、10頁のコース番号
- 令和9(2027)年度 東京大学大学院教育学研究科大学院入試Q&A
東京大学大学院教育学研究科|資料:2026年4月|確認:2026-08-24|参照箇所:1頁の過去問販売・教員面談・試験方式、2~3頁の長期履修・研究計画書の字数と図表・参考文献
- 2026年度 東京大学大学院教育学研究科便覧
東京大学大学院教育学研究科|資料:2026年4月(2026年4月~2027年3月の授業科目表)|確認:2026-08-24|参照箇所:修了要件表、33~44頁の授業科目表、45~46頁の教員氏名。2026年4月1日以後入学者に適用する表を使用
- 教育学コース
東京大学大学院教育学研究科・教育学部|資料:現行ページ(2026年8月24日閲覧)|確認:2026-08-24|参照箇所:コースの特色、人文学的な方法、大学院での研究領域
- 教育学コース スタッフ紹介
東京大学大学院教育学研究科・教育学部|資料:現行ページ(2026年8月24日閲覧)|確認:2026-08-24|参照箇所:山名淳、大塚類、片山勝茂、隠岐さや香、平石晃樹の職名、専門、研究内容
- 教育学コース 修士論文のテーマ
東京大学大学院教育学研究科・教育学部|資料:2025年度題目を含む現行ページ(2026年8月24日閲覧)|確認:2026-08-24|参照箇所:修士論文の標準的な分量、2021~2025年度の修士論文題目
- 教育哲学演習Ⅰ(2026年度)
東京大学授業カタログ|資料:2026年度(最終更新2026年4月1日)|確認:2026-08-24|参照箇所:授業目標、ナラティヴと人間形成、担当教員、授業計画、関連施設の訪問・観察
- カタストロフィの想起物語と教育―二重の多声性の場としての国語教育に関する一試論
東京大学大学院教育学研究科(UTokyo Repository)|資料:2024年3月30日(公開2024年4月25日)|確認:2026-08-24|参照箇所:『東京大学大学院教育学研究科紀要』63巻325~333頁、抄録・本文PDF