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第6章 MEMS研究を読み、独自はり演習で確かめる

京都大学 大学院 工学研究科 マイクロエンジニアリング専攻の院試対策講座から、土屋教授らの近年研究を対象・仕組み・評価へ分け、本書独自の片持ちはり問題を単位換算から検算します。

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第6章 MEMS研究を読み、独自はり演習で確かめる

研究紹介と入試を混同せず、独自問題は大学公式問題・模範解答ではないと明示します。

大学公式の事実

大学公式の事実:研究室はMEMS共振器を用いた不整脈検出論文を紹介している

研究室公式ページから著者、掲載誌、論文名を示しました。

ナノ・マイクロシステム工学研究室の公式ニュースは、土屋智由教授らの論文がIEEE Sensors Letters第9巻第8号に掲載されたと紹介しています。論文名は「Ventricular Ectopic Beats Detection Using MEMS-Resonator-Based Reservoir Computer」です。

本書による説明

本書による説明:微小共振器の応答を時系列処理へ利用する研究である

研究室公式紹介と論文を基に仕組みを平易に説明し、入試との境界を示しました。

リザバーコンピューティングは、入力の履歴を一時的に反映する動的な応答を利用して時系列を処理する考え方です。この論文ではMEMS共振器の物理応答を利用し、心拍信号に含まれる心室性期外収縮という不整脈を検出する課題へ適用しています。ここで述べるのは公式研究室紹介と論文書誌から読める範囲で、入試出題や配属後テーマを予告するものではありません。

本書の提案

本書の提案:独自片持ちはり問題の条件を整理する

大学公表問題ではないことと、本書独自の条件・単位を明示しました。

次は京都大学が公表した過去問ではなく、本書が材料力学とMEMSの尺度感を確かめるために作った独自問題です。片持ちはりとは、片端だけを固定した細長い部材です。長さL = 0.50 mm、幅b = 100 µm、厚さt = 20 µmとします。先端には、厚さ方向へ静的な力F = 0.20 mNを加えます。固定端表面の最大曲げ応力を求め、厚さを半分にした場合も比べます。

本書の提案

本書の提案:曲げモーメント・断面二次モーメントから式を導く

本書独自問題の用語、立式、厚さ依存性を説明しました。

固定端の曲げモーメントは、M = FLです。長方形断面の断面二次モーメントは、I = bt³/12です。断面二次モーメントは、断面形状による曲げにくさを表す量です。断面中央から表面までの距離は、c = t/2です。これらを曲げ応力の式σ = Mc/Iへ代入すると、最大応力はσmax = 6FL/(bt²)となります。厚さを半分にすれば、他の条件が同じとき応力は4倍です。以上が本書独自問題の立式案です。

本書の提案

本書の提案:国際単位系へ直すと最大応力15 MPa、厚さ半分では60 MPaになる

本書独自問題の単位換算と数値を独立に再計算しました。

国際単位系(SI)へ直すと、F = 2.0 × 10⁻⁴ N、L = 5.0 × 10⁻⁴ m、b = 1.0 × 10⁻⁴ m、t = 2.0 × 10⁻⁵ mです。これらをσmax = 6FL/(bt²)へ代入すると、σmax = 1.5 × 10⁷ Paとなります。1 MPa = 10⁶ Paなので、最大応力は15 MPaです。厚さを10 µmへ半減すると応力は4倍になり、60 MPaです。本書側で再計算した独自解答で、京都大学の模範解答ではありません。

本書による説明

本書による説明:応力は力を断面積で割った量である

公式の材料力学範囲を背景に、本書が用語と式の意味を説明しました。

応力は、材料の内部に生じる力を断面積で割った量です。単位はPa(N/m²)です。同じ外力でも断面と長さで応力は変わります。断面二次モーメントIは、断面形状による曲げにくさを表す量です。長方形では厚さの3乗に比例します。表面応力ではさらにc = t/2を掛けるため、最終的な最大応力は厚さの2乗に反比例します。

本書の提案

本書の提案:mN・mm・µmをそろえ、幅と厚さの向きを確認する

本書独自問題の誤答防止で、大学の採点基準ではありません。

次の四点を確認します。第一に、1 mN = 10⁻³ N、1 mm = 10⁻³ m、1 µm = 10⁻⁶ mとして単位をそろえます。第二に、I = bt³/12では厚さtを3乗します。第三に、c = t/2では2で割ります。第四に、幅bと厚さtの向きを取り違えないようにします。計算後は、薄くすれば応力が増えるか、厚さ半分で4倍になるかも確認します。15 MPaだけで安全・破壊を判断せず、材料強度や残留応力も別に必要です。

本書による説明

本書による説明:演習は一様・線形・小変形のはりモデルに限られる

本書独自モデルの成立条件と実機へ外挿できない限界を示しました。

この計算では、次の条件を仮定しています。断面は一様な長方形、材料は線形弾性、変形は小さい、先端荷重は静的、固定端は理想的、切欠きや残留応力はない、という条件です。実際のMEMSでは製造ばらつき、薄膜の異方性、表面効果、動的荷重、温度、支持部形状などが影響します。15 MPaを、そのまま実機の設計値には使えません。

本書による説明

本書による説明:研究例も独自演習も合否や配属を予測しない

研究・演習・入試・配属の役割を分けました。

論文は研究室の現在の関心を知る一例、独自演習は基礎式を点検する一例です。論文題目から将来の入試出題や指導テーマは予測できず、独自演習を解いても合格を予測できません。志望時には最新の教員所属、年度別研究分野表、公式試験範囲を別々に確認します。

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REFERENCES

この章で確認した一次資料

公開本文の作成にあたり、以下の資料を確認しました。入試条件は変更されるため、出願時は必ず大学の最新情報と照合してください。