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出典付き・公開プレビュー

第1章 専攻・学位・教育課程を正確に読む

東京大学 大学院工学系研究科 電気系工学専攻 修士課程・博士後期課程の院試対策講座から、専攻の二つのコース、六つの研究分野、修了要件、2026年度科目表を区別して整理します。

対象年度
2027年度
公式情報確認
2026年8月28日
公開本文
2,033
参照資料
9
01

電気系工学専攻は何を含むか

専攻、コース、研究分野、入試科目は別の分類です。

大学公式の事実

大学公式の事実:専攻と二つのコース

公式サイトと研究科規則に記載された組織名・学位名です。

東京大学大学院工学系研究科には電気系工学専攻があります。専攻公式サイトは、EEISを「電気電子工学コース」と「融合情報学コース」により構成される専攻と説明しています。工学系研究科規則上の専攻名は電気系工学専攻で、修了者には修士(工学)または博士(工学)が授与されます。

本書による説明

本書による説明:コース名と入試の選択単位は同じではない

組織説明、科目表、入試案内を読み合わせた説明です。

二つのコースは教育・研究上の構成を示します。一方、2027年度修士入試は電気系工学専攻として出願し、希望指導教員を順位付きで登録し、筆記・口述・提出書類・希望を総合して配属を決めます。したがって、コース名だけで受験科目や配属が自動的に決まる、と読むことはできません。

大学公式の事実

大学公式の事実:教員一覧が示す六つの研究分野

専攻の現行教員・研究一覧に表示される分野です。

教員・研究一覧は、環境・エネルギー、システム制御・宇宙、ナノ物理・デバイス、バイオ・複雑系、ユビキタス情報環境、半導体システムの六分野で教員を整理しています。これは研究テーマを探すための分類であり、入試の六つの筆記大問とは名称も役割も異なります。

大学が公表していない情報

大学が公表していない情報:コース別の入試定員と自動配属規則

専攻全体の募集人員と、コース別に公表されていない事項を分けています。

2027年度の募集要項は、修士70名、博士A日程32名、博士B日程若干名を電気系工学専攻の募集人員として示します。二つのコースそれぞれの定員、合格最低点、コース名だけで研究室を自動決定する規則は、公表資料には見当たりません。

02

標準修業年限、単位、論文、学位

修士と博士で、何年・何単位・何の審査が必要かを読みます。

大学公式の事実

大学公式の事実:標準修業年限と学位

大学院学則と工学系研究科規則の条文です。

東京大学大学院学則では、修士課程の標準修業年限は2年、博士後期課程は3年です。工学系研究科規則は、修士課程の修了要件を満たす者に修士(工学)、博士後期課程の修了要件を満たす者に博士(工学)を授与すると定めています。優れた業績に関する在学期間の特例はありますが、通常の標準年限とは別制度です。

大学公式の事実

大学公式の事実:修士課程の修了要件

大学院学則第5条と工学系研究科規則第5条の要件です。

修士課程は、原則として2年以上在学し、所要科目を履修して30単位以上を修得し、必要な研究指導を受け、修士学位論文の審査と最終試験に合格する必要があります。研究科が適当と認める場合には、特定課題の研究成果の審査を学位論文審査に代える制度もあります。

大学公式の事実

大学公式の事実:博士後期課程の修了要件

大学院学則第6条と工学系研究科規則第3条の3の要件です。

博士後期課程は、原則として3年以上在学し、工学系研究科が定める所要科目を20単位以上修得し、必要な研究指導を受け、博士学位論文の審査と最終試験に合格する必要があります。20単位だけを取れば終わるのではなく、研究指導と博士論文審査が中心にあります。

大学公式の事実

大学公式の事実:履修は指導教員の指示と研究指導を伴う

研究科規則第5条、第11条、第12条に基づく記述です。

工学系研究科規則は、修士・博士後期課程の学生が指導教員の指示により授業科目を履修し、必要な研究指導を受けると定めています。また、学位論文は指導教員の指導を受けて指定期間内に提出し、所要科目・単位、研究指導、論文提出を満たした者に最終試験を行います。

03

2026年度便覧の科目表を読む

講義、実験、輪講、特別研究を、単位数とともに整理します。

大学公式の事実

大学公式の事実:電気・情報を横断する講義群

2026年度便覧PDF p.247の科目名と単位欄です。

2026年度便覧の電気系工学専攻科目表には、高電圧工学特論、半導体プロセス工学、制御・システム論、エネルギーシステム論、集積回路工学、光通信工学、情報ネットワーク学、ネットワークアーキテクチャ、アルゴリズム設計、ヒューマンインタフェース、暗号とセキュリティ、Machine Learning for Multimedia Processingなどが並びます。電力・デバイス・回路・通信・情報・人間との接点までを一専攻で扱う科目表です。

大学公式の事実

大学公式の事実:修士実験・輪講と特別研究

便覧に記載された科目名・単位と末尾注記です。

同じ科目表には、電気電子工学修士実験10単位、電気電子工学修士輪講I・II各2単位、電気系工学修士実験10単位、電気系工学修士輪講I・II各2単位、融合情報学特別研究I 10単位が掲載されています。表の末尾には、修士・博士後期課程で別途指定する科目を履修しなければならない、という注記があります。

大学公式の事実

大学公式の事実:博士の演習・輪講・特別研究

2026年度便覧の博士向け科目と研究科規則の単位要件です。

便覧には、電気電子工学博士演習I・II各3単位、博士輪講I~III各2単位、電気系工学博士演習I・II各3単位、博士輪講I~III各2単位、融合情報学博士輪講I~III各2単位、融合情報学特別研究II 6単位が掲載されています。博士20単位以上という研究科規則と、専攻科目表の個別科目は、両方を読む必要があります。

大学が公表していない情報

大学が公表していない情報:受験生ごとの必修組合せ

便覧の注記が示す範囲を越えて必修科目を推定していません。

便覧は「別途指定する科目」があることを示しますが、公開された一枚の科目表だけでは、各コース・研究室・入学年度について、どの実験・輪講・特別研究が必修になるかを一意に決められません。入学後の個別履修指示、開講時期、担当教員、研究室ごとの運用もこの表にはありません。

04

教育課程を志望理由に変える

科目名を並べるだけでなく、研究に必要な学びへ変換します。

本書の提案

本書の提案:研究課題から三層の科目を選ぶ

大学が指定する履修モデルではなく、科目表を研究計画に利用する方法です。

志望研究を「物理原理」「回路・装置」「データ・制御」の三層に分け、それぞれに対応する科目を便覧から探します。例えばウェアラブルセンサなら、材料・デバイス、低電力回路、信号処理・機械学習を組み合わせます。科目名は、研究計画の不足部分を見つけるために使います。

本書の提案

本書の提案:学部知識を入口・中核・不足に分ける

入試科目と教育課程を一つの学習計画にする提案です。

学部で学んだ内容を、すぐ研究に使える知識、復習すれば使える知識、未履修の知識に分けます。六つの入試分野のうち二つを選ぶ際も、得点だけでなく、志望研究の中核を説明できる二分野かを考えます。未履修分野は、入学後に学ぶ科目候補として研究計画に位置づけます。

大学が公表していない情報

大学が公表していない情報:選定教員の2026年度担当授業一覧

科目表と教員プロフィールにない対応関係を補っていません。

便覧の専攻科目表は科目名と単位を示しますが、本章で扱う5教員それぞれの2026年度担当科目、研究室内で必ず受講する科目、授業資料へのアクセス条件をまとめて示してはいません。担当授業が不明な場合、研究テーマから授業担当を断定しません。

REFERENCES

この章で確認した一次資料

公開本文の作成にあたり、以下の資料を確認しました。入試条件は変更されるため、出願時は必ず大学の最新情報と照合してください。