第1章 バイオエンジニアリング専攻で学ぶ六つの研究分野
東京大学 大学院工学系研究科 バイオエンジニアリング専攻 修士課程の院試対策講座から、生命科学を学ぶだけの専攻でも、医療機器だけを作る専攻でもありません。物質・システムと生体の相互作用を軸に、六分野の研究と二年間の教育を結びます。
- 対象年度
- 2027年度
- 公式情報確認
- 2026年8月28日
- 公開本文
- 1,934字
- 参照資料
- 8件
工学と生命科学の境界を研究対象にする
専攻の目的、課程、学位、修了要件を大学固有の制度として確認します。
大学公式の事実:修士課程は標準二年、修了には三十単位と研究が必要
大学が公表した募集要項、規則、教育資料、教員資料または入試問題に書かれた範囲です。
バイオエンジニアリング専攻は、東京大学大学院工学系研究科に置かれた専攻です。大学院学則第2条第5項は修士課程の標準修業年限を二年と定め、第5条は、三十単位以上を修得し、必要な研究指導を受け、修士論文の審査と最終試験に合格することを修了要件としています。修了者には修士の学位が授与され、工学系研究科では修士(工学)となります。
本書による説明:単位取得と研究指導の両方が修了に必要
複数の一次資料を比べ、受験生が制度と研究内容を一緒に読める形へ本書が整理した説明です。
三十単位を取るだけで修了できる制度ではありません。授業、研究室での指導、修士論文、最終試験が一体になっています。入試で志望指導教員を少なくとも第十志望まで入力し、合格者と研究室配属を同時に決める制度からも、入学後の研究指導が修士課程の中心に置かれていることが分かります。
大学公式の事実:物質・システムと生体の相互作用を解明し、制御する
大学が公表した募集要項、規則、教育資料、教員資料または入試問題に書かれた範囲です。
専攻が掲げる中心課題は、物質・システムと生体の相互作用を理解し、その相互作用を制御する基盤技術を作ることです。2027年度入試案内は、予防、診断、治療が一体になった未来型医療システムへの貢献を目標として示しています。研究対象として、半導体・センサ、画像計測、ロボット、流体、超音波、合成高分子、薬物送達、人工組織、RNA、酵素などを挙げています。
本書による説明:入試の一科目選択と入学後の六分野を混同しない
複数の一次資料を比べ、受験生が制度と研究内容を一緒に読める形へ本書が整理した説明です。
研究対象は細胞や分子だけに限られません。受験時には数学・物理学・化学から一科目を選びますが、その選択は、入学後の六分野を一つの入試科目に閉じ込めるコース分けではありません。
六分野を研究対象と方法で読み分ける
分野名を並べるだけでなく、何を測り、作り、制御するのかを具体化します。
大学公式の事実:バイオエレクトロニクスとバイオイメージング
大学が公表した募集要項、規則、教育資料、教員資料または入試問題に書かれた範囲です。
バイオエレクトロニクスは、生体分子と電子工学を組み合わせ、バイオチップ、ナノ薬理センサ、マイクロ・ナノ計測、診断治療システムなどを扱います。分子や細胞の信号を電気的な情報へ変換し、逆にデバイスから生体へ働きかける研究が中心です。
バイオイメージングは、MRI、PET、光・放射線計測などを使い、生体の構造や機能を画像化します。計測物理、信号処理、再構成、薬剤・プローブ、診断上の意味までを研究対象に含みます。
本書による説明:選択科目と研究方法のつながりを読む
複数の一次資料を比べ、受験生が制度と研究内容を一緒に読める形へ本書が整理した説明です。
バイオエレクトロニクスとバイオイメージングは、物理学や数学を入学後の研究方法へつなげやすい分野です。ただし、研究テーマによっては化学プローブや生体材料の知識も必要になるため、選択科目の名称だけで研究内容を限定しないことが大切です。
大学公式の事実:メカノ、デバイス、マテリアル、ケミカル
大学が公表した募集要項、規則、教育資料、教員資料または入試問題に書かれた範囲です。
メカノバイオエンジニアリングは、生体の力学、流体、ロボット、超音波、微細操作などを扱います。バイオデバイスは、微小流路、1分子計測、センサ、人工細胞リアクタなどを通じて、生命現象を測る装置と新しい実験系を作ります。
バイオマテリアルは、生体適合性材料、再生医療材料、薬物・遺伝子送達用ナノ構造などを扱います。ケミカルバイオエンジニアリングは、酵素、RNA、抗体、細胞・組織、合成生物学などを分子設計と反応の観点から研究します。六分野は互いに独立したコースではなく、専攻内の研究領域です。出願時には分野だけでなく、2027年度指導教員リストに載る教員を具体的に選びます。
本書の提案:研究対象と研究方法を二列で書く
大学が指定した答案や唯一の準備法ではなく、公開された一次資料に基づく本書の提案です。
志望理由を「医療に貢献したい」で終えると、六分野のどこを選ぶのかが伝わりません。まず研究対象を一つ書きます。例えば、ATP合成酵素、網膜手術、膵臓がん、RNA、脳機能、人工血管です。次に研究方法を一つ書きます。例えば、1分子蛍光計測、ロボット制御、高分子自己組織化、MRI再構成、細胞培養、反応速度解析です。
同じ病気を対象にしても、画像化するのか、薬を届けるのか、手術を支援するのかで研究室は変わります。反対に、同じマイクロデバイスを、診断、酵素測定、細胞培養へ応用する研究室もあります。「何を明らかにしたいか」と「何を使って明らかにするか」を二列にすると、教員比較と研究計画が具体的になります。
講義、輪講、実験、修士研究のつながり
2026年度の公式時間割を前年資料として読み、2027年度を推測で補いません。
大学公式の事実:Overview科目と研究指導
大学が公表した募集要項、規則、教育資料、教員資料または入試問題に書かれた範囲です。
2026年度時間割には、Overview of Bioelectronics、Overview of Mechano Bioengineering、Overview of Biodevices、Overview of Biomaterialsなど、分野を横断的に学ぶ科目があります。修士課程にはバイオエンジニアリング輪講第1、バイオエンジニアリング特別実験第1、バイオエンジニアリング演習第1も置かれています。
2027年度入試案内は、論文を精読して英語で発表・討論する輪講、専門講義、修士論文研究、産学連携による実践力の育成を説明しています。また、希望者のうち選抜された最大五人は、医学系研究科の解剖学、組織学、生理学、病理学などの基礎科目を履修し、単位にできます。
大学がまだ公表していない情報:2027年度の確定時間割
2026年8月28日時点で該当する公開一次資料に記載がないため、数値や条件を推測で補っていません。
2027年度の全授業名、担当教員、開講曜日、講義室を確定する教育課程表と時間割は、2026年8月28日時点で確認できません。ここで挙げるOverview科目や担当教員は、2026年度の公式時間割による前年情報です。前年に同名科目があっても、2027年度に同じ曜日、同じ担当、同じ内容で開講されるとは限りません。
この章で確認した一次資料
公開本文の作成にあたり、以下の資料を確認しました。入試条件は変更されるため、出願時は必ず大学の最新情報と照合してください。
- 2027年度 バイオエンジニアリング専攻 修士課程入試案内
東京大学|資料:2026-04-27更新|確認:2026-08-28|参照箇所:2〜20頁
- 東京大学大学院学則
東京大学|資料:2026-07-01現在|確認:2026-08-28|参照箇所:第1条、第2条、第4条、第5条、第9条、第11条、第15条
- 東京大学大学院工学系研究科規則
東京大学|資料:2026-04-01施行版|確認:2026-08-28|参照箇所:第3条、第5条、第11〜13条
- 2026年度 工学部・工学系研究科便覧
東京大学|資料:2026年度|確認:2026-08-28|参照箇所:大学院共通事項、バイオエンジニアリング専攻授業科目表
- 2026年度バイオエンジニアリング専攻時間割(S2)
東京大学|資料:2026-02-17版|確認:2026-08-28|参照箇所:Overview科目、輪講、特別実験・演習
- 野地博行 教員紹介
東京大学|資料:2026-03-05|確認:2026-08-28|参照箇所:役職、分野、研究目的、研究テーマ
- 原田香奈子 教員紹介
東京大学|資料:2026-03-05|確認:2026-08-28|参照箇所:役職、分野、研究目的、研究テーマ
- カブラル オラシオ 教員紹介
東京大学|資料:2026-03-06|確認:2026-08-28|参照箇所:役職、分野、研究目的、研究テーマ