院試クラウド
出典付き・公開プレビュー

第1章 建築学専攻の制度を、試験区分から逆算する

東京大学 大学院工学系研究科 建築学専攻 修士課程の院試対策講座から、学位、修了条件、教育分野、研究指導を確認し、四つの専門課題Ⅱが何を分けているかを読みます。

対象年度
2027年度
公式情報確認
2026年8月26日
公開本文
1,208
参照資料
11
01

修士課程は研究室だけでなく専攻全体で学ぶ

二年間の研究指導と授業を、学位取得までの順番で整理します。

大学公式の事実

大学公式の事実:課程・学位・修了要件

大学が公表した募集要項、規則、教育資料、教員資料または入試問題に書かれた範囲です。

建築学専攻は、東京大学大学院工学系研究科の修士課程に置かれています。東京大学大学院学則第2条第5項は標準修業年限を2年、第5条は30単位以上の修得、必要な研究指導、修士論文審査と最終試験への合格を修了要件としています。工学系研究科規則は、指導教員の指示による授業科目の履修と研究、修士論文、最終試験を定め、修了者へ修士(工学)を授与します。

ここでいう30単位は、建築学専攻の専門授業だけを自由に30単位選べばよいという意味ではありません。専攻の授業科目表、研究科共通の履修規則、指導教員の指示を合わせ、研究に必要な科目と論文作成を進めます。2027年度の開講科目表は2026年8月26日時点で未公表なので、科目名は2026年度便覧を前年例として扱います。

大学公式の事実

大学公式の事実:教育分野と研究指導

大学が公表した募集要項、規則、教育資料、教員資料または入試問題に書かれた範囲です。

建築学専攻の教育・研究は、建築設計、建築計画、都市計画、建築史、建築構造、建築材料、建築環境・設備などを横断します。学生は指導教員の研究室で修士論文または修士設計に向けた指導を受けながら、専攻の講義、演習、設計スタジオに参加します。2026年度の修士設計スタジオでは複数教員が課題を担当し、制作と講評を通して設計案を検討する構成が公表されています。

したがって、研究室選びは「一人の教員の専門だけを学ぶ契約」ではありません。研究室で深める主題と、専攻全体の授業で補う知識を分けて考える必要があります。

02

専門課題Ⅱの四区分は、出願後の研究方向と関係する

設計、計画・歴史・構法、環境、構造・材料の違いを具体化します。

大学公式の事実

大学公式の事実:四つの専門課題Ⅱ

大学が公表した募集要項、規則、教育資料、教員資料または入試問題に書かれた範囲です。

専門課題Ⅱは、①建築設計、②建築計画・建築史・構法系、③建築環境系、④建築構造・建築材料系の四区分です。区分①は4時間、区分②~④は各3時間です。受験者は出願時に一つを選びます。専門課題Ⅰは全員が受ける3時間の基礎試験で、建築の複数分野を横断して出題されます。

出願時には、入試案内3~4頁の一覧から、第1希望、第2希望、第3希望の指導教員を一名ずつ選びます。三名とも記入する制度で、第2希望だけを任意に追加する方式ではありません。さらに、付表1「希望する研究テーマ」に具体的な研究内容と研究室を選んだ理由を1頁で記します。専門課題Ⅱの区分、三名の希望指導教員、研究テーマは別の記入項目ですが、互いに矛盾しない内容にする必要があります。

本書による説明

本書による説明:区分を研究課題の言葉へ直す

複数の一次資料を比べ、受験生が制度と研究内容を一緒に読める形へ本書が整理した説明です。

①建築設計は、敷地、用途、空間構成、構法、表現を統合して提案する人に向きます。②は、住居や施設の使われ方、都市制度、歴史資料、保存、建築を成立させる構法を扱う人に近い区分です。③は、熱、空気、光、音、エネルギー、都市気候を測定・計算し、快適性や安全性を検討する研究と結びつきます。④は、地震や風への応答、部材の耐力、鋼・コンクリート・木質材料の挙動、施工時の性能を数量で扱います。

ただし、研究は境界を越えます。例えば、軽量建築の設計は構法や材料を含み、都市の熱環境は都市計画と環境工学の両方に関係します。区分名だけで決めず、希望教員の近年研究と、自分が使いたい証拠が図面なのか、史料なのか、計測値なのか、構造計算なのかを比べます。

REFERENCES

この章で確認した一次資料

公開本文の作成にあたり、以下の資料を確認しました。入試条件は変更されるため、出願時は必ず大学の最新情報と照合してください。