院院試クラウド
出典付き・公開プレビュー

第3章 5年間の教育課程と学位審査

京都大学 大学院 医学研究科 医科学専攻(5年一貫制博士課程)の院試対策講座から、40単位、科目群、ダブルメンター、QE1~QE4、博士論文と例外的な修士学位を説明します。

01

入学後に何を積み上げる課程なのか

受験科目の先にある5年間を、公式の設置資料から読み解きます。

大学公式の事実

区分制を足しただけではない

大学公式の事実です。

旧課程は修士2年・入学定員20人と博士後期3年・入学定員15人に分かれていました。新課程は5年・入学定員25人・完成時収容定員125人です。新課程は、初年次から博士研究を見据え、医学の共通基盤、異分野共同研究、段階評価、社会実装を一続きにした教育課程です。

大学公式の事実

修了は合計40単位以上

大学公式の事実です。

修了には5年以上在学し、必修34単位、コア医学科目から4単位以上、キャリアパス支援・社会実装スキルアップ科目から2単位以上、合計40単位以上を修得します。京都大学通則が示す一貫制博士課程の一般要件は30単位以上ですが、研究科は追加要件を置くことができ、この専攻は40単位を設定しています。5年在籍しただけで学位が出るのではなく、QE、研究指導、博士論文審査・試験にも合格する必要があります。

本書による説明

統合基盤の9科目で34単位

大学公式資料の事実に、本書による整理・提案を接続した説明です。

大学公式の事実として、統合基盤科目には、医学英語、大学院教育コースのプレ演習・プレ実習・演習・実習、医科学演習I・II、異分野共同研究I・IIの9科目が置かれ、計34単位が必修です。研究計画、実験・解析、発表、共同研究を段階的に進める科目構成です。設置資料からは、2027年度の曜日時限、個別担当、履修定員までは確定できません。ここからは本書の整理です。年度別の運用は、入学後に示されるKULASISや学事案内と区別します。

本書による説明

コア医学科目は医学の共通言語を補う

大学公式資料の事実に、本書による整理・提案を接続した説明です。

大学公式の事実として、コア医学科目は29科目で、4単位以上を選択します。設置資料にはエッセンシャル解剖学・生理学・病理学、組織学、発生学、神経科学、微生物学、免疫学、薬理学、遺伝医学、社会医学などが並びます。ここからは本書の整理です。生命科学出身者には臓器・病態、情報・理工系出身者には生物学の共通言語を補う科目が候補になります。研究に直接使う科目と、共同研究者の説明を理解するための科目を分けて考えます。

本書による説明

データ、知財、起業、臨床研究も学ぶ

大学公式資料の事実に、本書による整理・提案を接続した説明です。

大学公式の事実として、キャリアパス支援・社会実装スキルアップ科目は25科目で、2単位以上を選びます。ゲノム・クリニカル・RNAインフォマティクス、医療データ科学、医療情報法制、創薬、医療工学、橋渡し・臨床研究マネジメント、起業家教育、知的財産、契約、統計などが例示されています。ここでいうインフォマティクスは、遺伝子、診療、RNAなどのデータを計算機で解析する分野です。ここからは本書の整理です。科目が毎年度すべて同じ形で開講されるとは断定せず、年度別シラバスで確認します。

本書による説明

主指導と異分野の副指導を組み合わせる

大学公式資料の事実に、本書による整理・提案を接続した説明です。

大学公式の事実として、新課程は主指導教員に加えて異分野の副指導教員から助言を受けるダブルメンター制を計画しています。オンライン・ポートフォリオには学修到達度、研究進捗、キャリア意識等を記録し、指導者と共有します。ここからは本書の提案です。研究提案では完成した計画のように見せるより、何を検証し、どの結果が出たら計画をどう見直すかを説明します。

本書による説明

QE1からQE4で段階的に確認する

大学公式資料の事実に、本書による整理・提案を接続した説明です。

大学公式の事実として、QE1は初年次の専門学識、研究倫理、実験・解析手法、課題設定と計画を見ます。QE2は2年次の研究計画、予備研究、技能、研究管理、QE3は研究進捗、異分野共同研究やインターンシップ、俯瞰力、問題解決、データ解析、博士論文への展開を見ます。QE4は異分野成果の統合、新規性・独創性、学術的・社会的な波及、発表、社会実装までを見ます。ここからは本書の整理です。入試後に評価が終わるのではなく、研究者としての成長を複数の節目で確認する課程だと捉えられます。

大学公式の事実

博士論文と例外的な修士学位

大学公式の事実です。

所定の期間在学して研究指導を受け、必要な単位を修得したうえで、博士論文の審査と試験に合格すると、博士(医科学)が授与されます。設置資料は、博士論文について独創性、新規性、学術的貢献、主体的な研究遂行能力を重視し、専門性を持つ複数の評価者が合議で審査すると説明しています。また、入学時に予見できない特別な事情で継続できない人には、2年以上、30単位以上、QE2、修士論文等を満たしたとき修士(医科学)を授与する場合があります。通常の2年修士修了を自由に選べる制度ではありません。

REFERENCES

この章で確認した一次資料

公開本文の作成にあたり、以下の資料を確認しました。入試条件は変更されるため、出願時は必ず大学の最新情報と照合してください。

  • 医科学専攻改組のお知らせ

    京都大学大学院医学研究科|資料:2026年8月7日|確認:2026-09-05|参照箇所:従来の修士課程・博士後期課程を発展的に解消し、2027年4月に5年一貫制博士課程を設置することを確認した。初回入試の時期を過去問題の有無と照合するためにも確認したが、過去問題・試行問題の掲載はない。

  • 医科学専攻設置の趣旨等を記載した書類

    京都大学大学院医学研究科|資料:2026年8月|確認:2026-09-05|参照箇所:新課程の目的、入学者選抜、教育課程、ダブルメンター、QE1~QE4、40単位以上、博士論文審査、特別事情による中途退学者への修士学位制度を確認した。

  • 医科学専攻 基本計画書・教育課程等の概要

    京都大学大学院医学研究科|資料:2026年8月|確認:2026-09-05|参照箇所:全63科目、統合基盤9科目、コア医学29科目、キャリアパス支援・社会実装25科目、単位数、配当年次、授業科目の概要を確認した。

  • 京都大学通則

    京都大学|資料:2026年9月5日確認|確認:2026-09-05|参照箇所:第50条の一貫制博士課程の一般要件・在学年限、第55~56条の修士・博士学位に関する規定を確認した。専攻固有の40単位要件は設置資料を優先する。

  • 京都大学大学院医学研究科規程

    京都大学|資料:2026年9月5日確認|確認:2026-09-05|参照箇所:専攻、研究科会議、授業・研究指導、指導教員、試験・学位審査に関する現行規程を確認した。Web本文には新課程向け改正がまだ反映されていないため、新課程固有事項の根拠には用いない。

  • 医科学専攻設置に伴う学則・規程改正案

    京都大学大学院医学研究科|資料:2026年8月|確認:2026-09-05|参照箇所:2027年度に向けた通則・医学研究科規程の改正案と、旧博士後期課程の移行期間に関する記載を確認した。