第5章 公式過去問の境界と、専攻選択の独自練習
東京大学 大学院医学系研究科 修士課程・専門職学位課程・博士後期課程・医学博士課程の選択の院試対策講座から、販売案内だけを根拠に問題を創作せず、代わりに選択判断を具体的な事例で練習します。
- 対象年度
- 2027年度
- 公式情報確認
- 2026年8月26日
- 公開本文
- 2,014字
- 参照資料
- 7件
公式過去問について確認できた範囲
販売されていることと、ウェブで本文を読めることを分けます。
大学が公表していない情報:ウェブ上の問題本文・解答・作問者
2026年8月26日時点で該当する公開一次資料に記載がないため、数値や内容を推測で補っていません。
医学系研究科の公式ページは、2024年3月以降、過去の入試問題を東京大学文学部複写センターで販売すると案内しています。しかし、研究科サイトには各年度・課程・入試区分・分野・問題番号ごとの問題本文、大学公表解答例、出題意図、配点、採点基準、作問者を掲載していません。本書は販売物を取得していないため、実在する問題を一問ずつ説明したとは表示しません。
在籍教員の研究分野だけから作問者を推定することもしません。問題原本を取得した後で分析する場合は、実施日、課程、入試区分、出願分野、問題番号を最初に記録し、大学が示した事実と本書の解説を別の見出しにします。
本書独自練習:働きながら一流の公衆衛生を学びたい人
公式問題ではない事例で、課程選択の読み方と組み立てを示します。
本書の提案:独自問題と問題文の読み方
大学が指定する選択方法や答案ではなく、一次資料に基づく本書の提案です。
これは大学が公表した過去問ではありません。入試に出ると予測する問題でもありません。公開制度を使って出願先を選ぶために本書が作った練習です。
独自問題:Aさんは4年制大学を卒業後、健康保険組合で常勤4年間、健診受診勧奨とレセプト分析を担当した。勤務を続けながら、1年間で疫学・統計・医療政策を体系的に学びたい。将来は保険者事業の評価を担いたいが、現時点で博士論文を目指していない。医学系研究科のどの入口が第一候補になるか。資格、修業年限、学位、選抜、勤務条件、研究成果の六点から論じなさい。
読む順番は、①学歴、②実務の分野と年数、③希望年限、④欲しい能力、⑤研究学位か専門職学位か、⑥在職継続です。「社会人」という一語だけでなく、4年制大学卒ならSPH1年コースに3年以上の保健医療実務が必要という条件へ当てはめます。
本書の提案:答案の組み立て
大学が指定する選択方法や答案ではなく、一次資料に基づく本書の提案です。
第一段落で第一候補と結論を明示します。第二段落で1年コースの出願資格に、4年制大学卒・健康保険組合・4年勤務がどう当たるかを示します。第三段落で標準1年、30単位、公衆衛生学修士(専門職)を説明します。第四段落でTOEFL、統計20問、専門6論述、小論文、口述を挙げます。第五段落で在職期間証明書、学習計画書、勤務先承諾書を扱います。第六段落で課題研究は1年コースでは選択であり、独自研究を中心に置く2年コースや研究修士との差を示します。
最後に「実務経験が必ず認定される」「在職のまま無理なく通える」と断定しないことが必要です。実務該当性に不安がある人には、履歴書と全在職機関の証明書を6月5日必着で提出する事前確認手続が用意されています。
本書の提案:具体的な解答例
大学が指定する選択方法や答案ではなく、一次資料に基づく本書の提案です。
Aさんの第一候補は、公共健康医学専攻専門職学位課程の1年コースである。Aさんは4年制大学卒業後、健康保険組合で常勤4年間、健診事業とレセプト分析を担当している。公式案内は4年制大学卒業者に3年以上の保健医療実務を求め、保険者での実務を対象例に挙げるため、経歴は要件に当てはまる可能性が高い。ただし最終的な資格認定は大学が行う。
1年コースの標準修業年限は1年で、30単位以上を取得すると公衆衛生学修士(専門職)が授与される。2027年度選抜はTOEFL、統計学一般20択、疫学・予防医学を含む専門6論述、小論文、筆記合格後の口述で構成される。1年コースでは在職期間証明書が必要で、在職継続者はA4 2枚の学習計画書と、入学手続時の勤務先承諾書も必要である。
一方、授業は昼間を含み、1年で30単位を履修するため、承諾書があるだけで勤務と両立できるとは限らない。Aさんは勤務時間、授業時限、繁忙期を週単位で照合する必要がある。また1年コースの課題研究は選択である。独自データを用いた長期研究を最優先するなら、SPH2年コースや研究修士も比較すべきだが、1年間で実務を疫学・統計・政策の能力へ変えるという現在の目的には1年コースが最も整合する。
本書による説明:用語を短く定義する
複数の一次資料を比較し、進路選択に使える形へ本書が整理した説明です。
専門職学位課程は、高度専門職業人の養成を目的とする大学院課程です。SPH修了時の学位は公衆衛生学修士(専門職)です。標準修業年限は通常の修了に必要な期間で、SPH1年コースは1年です。実務経験は単なる就業年数ではなく、案内に示された保健医療関係の業務と期間です。課題研究は特定課題の調査・資料収集・分析・論文作成を指導教員の下で行う6単位科目です。研究修士という語は説明上の対比であり、公式の課程名は各専攻の修士課程です。
本書の提案:失点しやすい書き方
大学が指定する選択方法や答案ではなく、一次資料に基づく本書の提案です。
失点しやすいのは、第一に「社会人だから1年コース」とだけ書き、学歴別の実務年数と実務分野を示さないことです。第二に、SPHを修士課程と呼び、公衆衛生学修士(専門職)という正式な学位を落とすことです。第三に、勤務先承諾書があれば夜間だけで修了できると決めつけることです。第四に、1年コースで課題研究が必修だと誤記することです。
答案では、候補を一つ選んだ後も、選ばなかった経路との差を一文で示します。Aさんなら、医科学修士は基礎医学研究中心、健康科学・看護学修士は看護・保健学の研究論文中心、医学博士課程は4年の博士研究であり、現在の「1年間で実務能力を体系化する」という目的とは一致しにくい、と制度に基づいて説明できます。
この章で確認した一次資料
公開本文の作成にあたり、以下の資料を確認しました。入試条件は変更されるため、出願時は必ず大学の最新情報と照合してください。
- 大学院医学系研究科入学
東京大学|資料:2026-08-26時点|確認:2026-08-26|参照箇所:2027年度募集要項一覧、入試日程、過去問販売案内
- 令和9(2027)年度 医科学専攻修士課程入学試験案内
東京大学|資料:2026-04-10現在|確認:2026-08-26|参照箇所:2~10頁
- 令和9(2027)年度 公共健康医学専攻専門職学位課程学生募集要項
東京大学|資料:2026-05-07|確認:2026-08-26|参照箇所:1~7頁
- 令和9(2027)年度 公共健康医学専攻入学試験案内
東京大学|資料:2026-05-07|確認:2026-08-26|参照箇所:2~9頁
- 令和9(2027)年度 医学博士課程学生募集要項
東京大学|資料:2026-05-07|確認:2026-08-26|参照箇所:1~9頁
- 2026年度 医学系便覧・シラバス・開講科目表
東京大学|資料:2026年度|確認:2026-08-26|参照箇所:20~23頁
- 東京大学学位規則
東京大学|資料:2026-08-26時点|確認:2026-08-26|参照箇所:第2条、第3条