第3章 専門科目の四分野を読む
東北大学 大学院工学研究科 化学工学専攻の院試対策講座から、2分野以上4題という条件を起点に、化学工学4題の設問構造を具体化します。
- 対象年度
- 2027年度
- 公式情報確認
- 2026年8月28日
- 公開本文
- 1,358字
- 参照資料
- 6件
14題から4題、ただし2分野以上
化学工学だけの4題選択は条件を満たしません。
大学公式の事実:専門は180分・四分野14題
2027年度募集要項の化学・バイオ系別表です。
専門科目は8月26日の180分で、無機・物理化学3題、有機化学3題、生物化学4題、化学工学4題の合計14題から4題を選びます。選択は2分野以上にまたがる必要があります。
大学公式の事実:化学工学分野の四題
募集要項に記載された正式な分野名です。
化学工学分野は、反応工学、機械的単位操作(レオロジーを含む)、分離工学、プロセスシステム(制御を含む)の4題です。
本書による説明:化学工学4題だけでは選択条件外
選択題数と分野数を本書が論理的に整理しています。
化学工学の四題を全部解くと選択数は4になりますが、分野数は1のままです。公式条件を満たすには、無機・物理化学、有機化学、生物化学のどれかから少なくとも1題を含めます。
本書の提案:主軸2〜3題+隣接1〜2題
有利分野の大学公表ではなく、本書の選択設計です。
化学工学から安定して選べる2〜3題を作り、既修科目との重なりが大きい隣接分野から1〜2題を準備します。過去問を一度時間内に解き、正答率ではなく「設問の意味を読めたか」「式を立てられたか」で選択候補を比較します。
反応工学
化学量論、反応器、混合の非理想性を分けます。
大学公式の事実:2025年実施の反応工学
令和8年度専門11の全2頁を目視して要約しています。
問1は気相反応A+3B→Rを回分完全混合槽で行い、定容と定圧で転化率、モル分率、濃度、圧力を求めます。問2は実在反応器をN個の槽型反応器の直列で表し、一次不可逆反応の物質収支と混合度を扱います。
本書による説明:定容と定圧で変わる量
公式問題の比較軸を本書が平易に説明しています。
反応進行度が同じでも、気相の総モル数が変われば定容では圧力が、定圧では体積が変わります。濃度を初期体積で機械的に割らず、どの量を一定にしたモデルかを先に決める問題です。
本書の提案:反応進行表を一枚作る
公式解答ではない、本書の整理方法です。
初期、変化、終了の三行にA・B・R・全モル数を並べ、転化率から各モル数を式で表します。その表を定容・定圧の両ルートへ分岐させると、物質量と状態方程式を混ぜにくくなります。
機械的単位操作
粒子に働く力とレオロジーを式へ落とします。
大学公式の事実:沈降・凝析・遠心分離と粘度
令和8年度専門12の全3頁を目視して要約しています。
2025年実施問題は、粒子沈降の運動方程式と抵抗係数、凝析粒子集合体のみかけ密度・終末沈降速度、遠心沈降時間を扱います。別問では粒子分散流体の相対粘度、粒径比、せん断速度依存を扱います。
本書による説明:相関式には適用範囲がある
問題文が与える区分式の使い方を本書が説明しています。
抵抗係数は粒子Reynolds数の範囲で式が切り替わります。まず仮の範囲で速度を計算し、得られたReynolds数が仮定した範囲に入るかを戻って確かめる必要があります。
本書の提案:力の図と単位を答案に残す
公式模範解答ではない、本書の検算手順です。
重力、浮力、抗力、遠心力を矢印で置き、定常なら加速度項がゼロになることを示します。密度差の符号、粒径の二乗依存、mPa・sからPa・sへの変換を最後に点検します。
分離工学
平衡、駆動力、輸送抵抗、装置寸法を区別します。
大学公式の事実:吸収・膜・蒸留
令和8年度専門13の全3頁を目視して要約しています。
2025年実施問題は、CO2の向流ガス吸収と総括物質移動係数、CO2/N2の膜分離と分離係数・膜面積、多段蒸留とMcCabe–Thiele法・最小還流比を扱います。
本書による説明:平衡と速度は別の役割
三種類の分離問題の共通構造を本書が整理しています。
Henry則や気液平衡は「十分に接触したときにどこまで行くか」を示し、物質移動係数は「どの速さで近づくか」を示します。膜透過係数や蒸留の操作線も、同じ式の暗記ではなく役割を分けて読みます。
本書の提案:駆動力の定義を言葉で書く
本書が提案する読み違い防止の方法です。
吸収なら実際の分圧と平衡分圧の差、膜なら膜両側の分圧差、蒸留なら平衡線と操作線の関係を先に言葉で確認します。式変形の前に、ゼロになる条件と符号を説明します。
プロセスシステム
収支、経済性、制御をフロー全体で考えます。
大学公式の事実:投資・フロー・制御の三問
令和8年度専門14の全4頁を目視して要約しています。
2025年実施問題は、脱硫設備と燃料選択のお金の時間価値、硝酸濃縮プロセスのリサイクル・パージを含む物質収支、一次遅れとむだ時間を持つ温度制御系の周波数応答と安定性を扱います。
本書による説明:局所収支と全体収支を使い分ける
フロー図とブロック線図の読み方を本書が整理しています。
リサイクルを含むフローでは、装置一台を囲む収支と、全プロセスを囲む収支で消える内部流が違います。制御では装置の動特性と調節計をブロックごとに分け、閉ループで再接続します。
本書の提案:図を再描画して番号を対応させる
公式解答ではない、本書の図解手順です。
各ストリームに流量と組成、各制御ブロックに入力・出力と単位を書き、問題文の番号を自分の図へ移します。計算結果は全体収支、組成和、位相の向きで戻り検算します。
この章で確認した一次資料
公開本文の作成にあたり、以下の資料を確認しました。入試条件は変更されるため、出願時は必ず大学の最新情報と照合してください。
- 令和9(2027)年度 博士課程前期2年の課程学生募集要項〔一般選抜〕
東北大学大学院工学研究科|資料:2026年4月発行|確認:2026-08-28|参照箇所:PDF物理pp.4,7-10,16。募集人員、TAO、書類、英語、検定料、日程、化学・バイオ系別表。全19物理頁を取得
- 過去の大学院入試問題
東北大学大学院工学研究科・工学部 化学・バイオ系|資料:令和8年度問題は2025年8月26・27日実施|確認:2026-08-28|参照箇所:過去3年、基礎4題、専門4分野14題、個別PDFへの公式リンク。本文取得済み
- 令和8年度 専門科目11 反応工学
東北大学 化学・バイオ系|資料:2025年8月実施|確認:2026-08-28|参照箇所:全2物理頁。回分反応器の定容・定圧比較、槽列モデル。取得・全頁目視済み
- 令和8年度 専門科目12 機械的単位操作
東北大学 化学・バイオ系|資料:2025年8月実施|確認:2026-08-28|参照箇所:全3物理頁。沈降・凝析・遠心分離、粒子分散流体の粘度。取得・全頁目視済み
- 令和8年度 専門科目13 分離工学
東北大学 化学・バイオ系|資料:2025年8月実施|確認:2026-08-28|参照箇所:全3物理頁。CO2吸収、膜分離、蒸留。取得・全頁目視済み
- 令和8年度 専門科目14 プロセスシステム
東北大学 化学・バイオ系|資料:2025年8月実施|確認:2026-08-28|参照箇所:全4物理頁。設備投資、硝酸濃縮フロー、一次遅れ+むだ時間制御。取得・全頁目視済み