第1章 物理工学専攻の制度、学位、教育課程
東京大学 大学院工学系研究科 物理工学専攻 修士課程・博士後期課程の院試対策講座から、正式な専攻・課程名、修了要件、2026年度便覧で確認できる授業を、2027年度について未公表の部分と分けて説明します。
- 対象年度
- 2027年度
- 公式情報確認
- 2026年8月28日
- 公開本文
- 1,231字
- 参照資料
- 8件
正式名称、二つの課程、規則上のコース
専攻案内の研究分野を、規則上の正式なコースと取り違えないための入口です。
大学公式の事実:物理工学専攻の修士課程と博士後期課程
大学の募集案内、大学院学則、工学系研究科規則に書かれた範囲です。
この講座が扱う正式な対象は、東京大学大学院工学系研究科の物理工学専攻です。2027年度案内は修士課程と博士後期課程を一つの冊子で案内しています。修士課程の学位は修士(工学)、博士後期課程の学位は博士(工学)です。
工学系研究科規則が置く正式なコースの一覧に、物理工学専攻のコースはありません。専攻案内にある物性理論・計算物理、先端物質創成、量子物性、物理情報・光量子などは、受入研究を理解する区分です。これらを規則上の「コース」とは呼びません。
本書による整理:理論から物質、量子計測、X線顕微鏡まで
複数の一次資料を比較し、専攻の幅を受験生向けに本書が整理した説明です。
物理工学専攻は、自然現象の法則を数式で理解する理論、物質を作って測る実験、光や原子を使う精密計測、量子情報、放射光を使う画像化までを含みます。高校生向けに短く言えば、「物理法則を理解するだけでなく、新しい物質・測定法・情報技術へつなげる専攻」です。
これは大学が示した唯一の定義ではありません。2027年度受入案内、専攻の教育説明、各研究室の研究紹介を比べて、本書が理解しやすい順に整理した説明です。
修了要件は、単位だけでなく研究指導と論文を含む
修士・博士とも、授業を受けるだけでは修了できません。
大学公式の事実:修士は標準2年、30単位以上
東京大学大学院学則に定められた修士課程の要件です。
修士課程の標準修業年限は2年です。原則として30単位以上を修得し、必要な研究指導を受け、修士論文の審査と最終試験に合格する必要があります。優れた研究業績がある場合の在学期間短縮は例外であり、全員が1年で修了できるという意味ではありません。原則として、所属する専攻の教員一人が指導教員になります。
大学公式の事実:博士後期は標準3年、専攻科目20単位以上
東京大学大学院学則と工学系研究科規則に定められた博士後期課程の要件です。最後の一文は条文の趣旨を平易に言い換えています。
博士後期課程の標準修業年限は3年です。工学系研究科規則は、博士後期課程について専攻科目20単位以上、研究指導、博士論文の審査、最終試験を定めています。許可を得れば、指導教員以外の教員からも研究指導を受けられます。博士(工学)は、研究課題について新しい知識を生み、その根拠を論文として説明できることが中心になります。
2026年度便覧で見える授業と、2027年度の未公表部分
年度を混ぜず、現在確認できる科目を具体名で示します。
大学公式の事実:修士は指定された基礎科目群から6単位以上
2026年度便覧の物理工学専攻科目表に書かれた範囲です。2027年度の開講保証ではありません。
2026年度工学系研究科便覧の物理工学専攻科目表は、修士課程で、量子力学特論、量子情報物理、固体物理、統計物理学、物理工学実験技法、ソフトマター科学、量子物理学、物質科学、計算物理学の基礎科目群から6単位以上を履修するよう定めています。
研究に直結する科目として、応用物理学輪講I・II、応用物理学実験及び演習I・II、物理工学特別研究実習があります。博士向けには応用物理学特別輪講、応用物理学特別実験及び演習が掲載されています。
大学公式の事実:輪講は少人数の文献講読・基礎演習を含む
少人数の文献講読・基礎演習は専攻公式ページの事実です。学習時に確認する観点は、その内容を平易に説明したものです。
専攻の「物理工学特別輪講」紹介ページは、理論系研究室で少人数の文献講読や基礎演習を行う教育例を示しています。論文を読むときは、用語を覚えるだけでなく、仮定、数式の導出、結果の物理的意味を自分の言葉で説明する力が必要になります。後半の説明は、文献講読を初学者にも分かるよう本書が言い換えたものです。
大学が公表していない情報:2027年度の便覧、担当、曜日、評価方法
2027年度の授業情報を、2026年度資料から推測で補っていません。
2026年8月28日時点で確認できたのは2026年度便覧です。2027年度の科目表、曜日・時限、担当教員、到達目標、評価方法はまだ確認できません。後の教員紹介で「物質科学」や「物理工学実験技法(B)」を挙げるときも、必ず「2026年度掲載」と書きます。2027年度も同じだとは推測しません。
この章で確認した一次資料
公開本文の作成にあたり、以下の資料を確認しました。入試条件は変更されるため、出願時は必ず大学の最新情報と照合してください。
- 令和9(2027)年度 物理工学専攻 修士課程・博士後期課程 入試案内
東京大学大学院工学系研究科 物理工学専攻|資料:2027年度入試|確認:2026-08-28|参照箇所:日本語PDF p.1~17。試験、口述、志望シート、受入教員43人・39受入単位
- 大学院受験について
東京大学大学院工学系研究科 物理工学専攻|資料:2026-08-28時点|確認:2026-08-28|参照箇所:2027年度案内、過去問、出題の意図、教育目的への公式導線
- 東京大学大学院学則
東京大学|資料:2026-08-28確認版|確認:2026-08-28|参照箇所:第2条、第5条、第6条、第11条、第15条。修業年限、単位、研究指導、学位論文
- 東京大学大学院工学系研究科規則
東京大学|資料:2026-04-01施行版|確認:2026-08-28|参照箇所:第2~6条、第11~14条。専攻・コース、単位、研究指導、学位
- 2026年度 工学系研究科便覧
東京大学大学院工学系研究科|資料:2026年度|確認:2026-08-28|参照箇所:PDF表示p.286(冊子p.工-55)「物理工学専攻 Applied Physics」科目表
- UTokyo Online Course Catalogue
東京大学|資料:2026年度検索入口|確認:2026-08-28|参照箇所:年度、開講部局、科目名等による公式授業検索入口
- 物理工学特別輪講
東京大学大学院工学系研究科 物理工学専攻|資料:年度明示なし|確認:2026-08-28|参照箇所:理論系研究室での少人数の文献講読・基礎演習と希望に応じた研究室割当の教育例
- 教員・研究室
東京大学大学院工学系研究科 物理工学専攻|資料:2026-08-28時点|確認:2026-08-28|参照箇所:現行教員・研究室一覧と各研究室への公式導線